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高橋信次先生に学ぶ

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2004.04.01
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人生と悟り-2

高橋信次先生のことばより


私達の魂は、神の子としてあらゆる輪廻転生をくりかえし、丸く大きく豊かな心を持ち、そうしてこの地上界に出生してくるのである。

各人の魂は受胎して三ヶ月目くらいになると、自分が宿る肉体舟を確認する。

この頃つわりという現象が出る人がある。
つわりとは母親の意識と胎児の意識のズレが原因である。

かくて十月十日、出産と同時に各人の魂は実在界即ちあの世と隔絶する。
出産はあの世から見るとあの世の死である。

乳児は一週間位経つと教えもしないのに笑顔をみせる。

これは実在界に在る魂の兄弟や友達が、乳児の前途を祝福したり、この地上の人生へのはなむけの言葉に対する応答なのである。

厳しい物質文明社会の奴隷とならぬよう、病める諸々の衆生を救う目的を果たすことを誓って乳児は笑顔をみせるのである。

私達が小学校、中学校、高校、大学に進み、社会人として巣立つ時には、自分のため社会のためと、希望と目的を持って出発するように、出産の場合も百人が百人全部がこうした気慨をもって生まれてくるのである。

ところが成長するにしたがい、自己保存が育って自我の虜になってしまう場合が非常に多いのである。
自我は、肉体の五官(眼、耳、鼻、舌、身)の煩悩によって芽生える。
その自我によって内在された智慧は抑圧され闘争と破壊という不調和な環境をつくり出していく。

人類の歴史は調和よりも暗斗の歴史といってもいい。

神の子としての本性は、いつの間にか物質中心となり、武力は資本力に支配され、労働者は団結してストをやり社会秩序を乱し争いを生み出している。
争いの根本は、考え方の基準が物質経済に置かれ、調和と人間信頼という出産時の約束を忘れ去ってしまったからにほかならない。

ともあれ、人間一切の苦しみの根源は他人ではなく、肉体の船頭である魂即ち己自身の心なのである。喜怒哀楽を生み出すのは全て自分の心である。

仏教、キリスト教は、これらの心の正しいあり方を教えてきたのであるが、いつのまにか他力本願になってしまい、自分では何ら努力精進せずして神に祈れば救われるという間違った方向に進んできたのである。

ある人は、ある時は偉大な大王として多くの人々を支配し、またある時は奴隷として最も厳しい環境の中で修行したという人もある。

私達は現在地球という環境の中で、その本性を悟るべく修行しているのである。

ものにはすべて原因と結果がある。

結果を修正するには、まず原因を追及し原因を修正して正道に戻さなければならない。
原因をそのまま置いて、結果だけを好転させようとしても絶対によくならない。

歪な不調和な心が不調和な結果を生み出しているのだから、その歪な不調和な心を改めることである。


正法誌No23より





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Last updated  2004.04.01 22:50:14
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