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2004年11月01日
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カテゴリ:島・旅
トルコ旅行中は、広い国土を毎日数百キロのバス移動をしていました。

その間にトルコ人ガイドF氏は、様々な話を聞かせてくれました。
トルコの情勢、文化風俗、自分の家族のこと、こどもの頃のこと。
民族舞踊を学び、首都アンカラ大学で経済学を修めたという、彼の話は広範囲に渡っていて、
エーゲ海・シルクロードと車窓からの眺めも美しく、長丁場も楽しく過ごせました。
以下に、メモした話を少し書かせていただこうと思います。
点線で囲まれた部分、写真下及び括弧内はわたしのコメントです。


車窓からの綿花畑


<基礎知識>

・農業人口が40%を占める農業国で、自給自足
 特産物は、綿花、砂糖大根、じゃがいも、さくらんぼ他
 EUに加盟が実現した際には、八百屋的役割を担う
・EUに加盟するために政治制度改革を進めている
・新義務教育制度は5・3・3の11年で、公立なら無料
・イスラム圏では最初の1930年代から、女性に参政権がある
・イスラム教徒が99%、そのうちシーア派35%、スンニ派65%
・男性は、18歳から18ヶ月の兵役義務がある
 学生・外国居住者は35歳まで延期でき、学生は8ヶ月、外国居住者は1ヶ月に短縮できる
・1999年に発生した2度の大地震で死者約2万人
・観光客年間1400万人、うち日本人は8万人

→詳細労働事情はこちら


トルコ国旗
10月29日は共和国記念日だった


<イスラム教>

---
毎日、各地で早朝から礼拝の刻限を知らせるアザーンが聴こえてきました。
ちょうど断食月だったので、日中は飲まず食わずで木陰に座る男性たちなどを見かけました。
F氏はシーア派なので、この時期は断食せず、別途12日間行うそうです。
以下にはその見地からの話があるかもしれません。
---

コーランの解釈は十人十色で、国によっても違う。
トルコのイスラム教はソフトなので、他国から認められていない。
イスラム教は最後にでてきた宗教だからソフトで簡単。

・五行
1:何かするとき唯一神アッラーの名を呼ぶ(信仰告白のことか)
2:礼拝は1日5回。砂漠なのでそのつど洗い清める。
  5:00~6:00 めざまし、立ったり座ったり朝のスポーツのよう
  昼食後
  15:00~16:00 昼寝はしないで
  夕食後
  21:00~22:00 おやすみ
3:ラマザン1ヶ月。
  正しくは、日中飲食せず、日の入時1回のみパンとオリーブを食べる。
  現在は、日の出前と日の入時2回ごちそうを食べるから、食べて寝るので太る。
4:喜捨。年一回、財産の1/40。
5:巡礼。一生一回サウジのメッカ、カーバ神殿へ巡礼する。
  貧しければ免除される。

・元々、コーランに書かれていないが、マホメットの模倣か土俗習慣である決まりごと

4人妻帯
→元々女性を守るため。
 戦乱の世は、未亡人が多かったし、女の赤ちゃんは殺したから。

女性はスカーフで隠す
→コーランには、女性は胸から膝まで、男性は腰からひざまで隠せとしかない。
 元々男性のあごひげ同様砂漠生活で身を守るためのもの。
 神殿の女性はスカーフをしていた。
 現在のトルコでは、公務員・学生はオンタイムのスカーフ着用禁止。

アルコール禁止。
→当初は飲んでいた。
 暑いところで飲んで寝込んだら死ぬこともあるため。

豚肉禁止
→頭を落としても血が流出しないから腐りやすく、砂漠に適さない。
 (ちなみに、F氏は外国では豚肉を食べるそう)


朝焼けのブルーモスク


<トルコ人の特徴>

元々中央アジアから移住した遊牧民。
ヨーロッパの気質にアジアの習慣を併せ持つ。
(ヨーロッパの気質、について説明はありませんでした)
家では靴を脱ぎ、目上の人を敬い、旅人をもてなす。
男尊女卑。特に東部はキツく、女性は家から出られない。


こどもたちは人なつっこく元気いっぱい


<結婚事情>

結婚平均年齢は男性22歳、女性18歳。
見合が多く、駆け落ちすると女性が殺される。

---
ある村に通りかかったとき、屋根の上にガラス瓶が置かれていました。
その理由は何か、とF氏がクイズを出しました。
---
答えは、未婚の娘がいる印。
結婚したい男は、その家の周りをぐるぐる回り、娘の顔を見る。
母親に許可をもらい、ツテを頼ってその家に茶を飲みに行く。
娘は、OKなら着飾って出て行き、NGなら普段着。
また、OKなら甘くておいしいコーヒーを淹れ、NGなら塩を入れる(!)

・伝統的結婚式は夏場の金、土、日の3日間。
 何組かで合同結婚式もある。王族は40日間。

1日目:(婿側)嫁側とは別々に祝い踊る。嫁側に羊を贈る。
    (嫁側)婿側とは別々に祝い踊る。
2日目:(婿側)親戚の女性が、嫁側に嫁入り道具を取りに行く。顔を見る。
    (嫁側)絨毯、レース編み、飾った新居などを用意する。
3日目:(婿側)友人とハマムに行き、床屋で髭を剃る。モスクで祈る。
    (嫁側)ヘンナで手を染める。ベールを被る。
     そして、婿側が友人と共に踊りながら嫁側に行く。
     友人が婿の背中を叩く。
     5つのプレゼントを渡す。(5つの中身は聞いてません)
     あとは2人の世界だそう。


ナザール、トルコの魔除けの目玉
カッパドキアの街路にも埋め込まれていた
以前もらってから気に入っていて、いつも身につけています


<ハマム>

---
蒸し風呂式の共同浴場。
イスラム教では体を清潔に保つことは重要。
トルコではアカスリサービスが頼めます。
ちなみにわたしの母はホテルでチャレンジしましたが、わずか5分で終わりました。
あとで聞くと、風呂が壊れていたそうです。
---

東部では、ハマムは今でも重要な社交場。
男性と女性は別々に行く。

女性は、普段自由に出かけられないので、ハマムに行く日を楽しみにしている。
何日も前から親戚の女性たちなどと約束をし、当日は着飾って出かける。
中では、裸のまま1日中過ごし、踊ったりしている。
男子禁制だが、7歳までの男のこどもは入ることができる。
(F氏も実際母親と一緒に通っていた)

母親たちは、ここで息子たちのためにいい娘を品定めする。
そしてどこの娘なのか確認し、ツテを作って後日お茶を飲みに行く。
(普段、ベールで顔を隠しているが、ここでは裸ですものね・・・)    

---
その他、いろいろな話を聞くことができました。
F氏は、トルコ人は日本人に好意を持っているが、日本人はトルコのことをあまり知らない。
だから観光を通して、少しでもトルコのことを知ってほしい、と語りました。

トルコと日本の友好の起源、エルトゥールル号事件と山田寅次郎についてはこちら↓
エルトゥールル号事件

イラン・イラク戦争時に、トルコ政府がテヘランにトルコ航空機を派遣し、
在イランの日本人を救出してくれたのは(日本の航空会社が躊躇したのに?)、この事件の恩返しだといいます。
わたしは、今回聞くまでこの経緯を知りませんでした。

メヴラーナ博物館で、「日本人大好き!」とトルコ語で一生懸命話しかけてくれた、
かわいい女の子の顔が思い浮かびます。
この旅行中、トルコの人々はわたしにとても良くしてくれました。
わたしも、トルコのことが好きになりました。



聖母マリアの家では、クリスチャンが祈りを込めて布を結び付けていく
 


レストランの庭にいたニワトリの足に毛が生えていた
店員の兄さんが、明日食べる、と冗談を言ってた



クモよけにあちこちにダチョウのたまご



朝食弁当
カッパドキアで気球に乗る前に早朝食べた
キュウリがまるごとごろん



キャベツが巨大
奥のレタスと比べてみるとよく分かる



墓ばかりの死者の街の住人は、今ではトカゲだけ
ぴょこぴょことちいさな頭がふたつ



→参考文献「イスラームとは何か」小杉泰著、講談社現代新書、1994年





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最終更新日  2004年11月12日 15時04分21秒
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