たわむれアーカイブ 刑事ヴァーリトゥード
(2008年1月9日付本稿の再掲)CS「ファミリー劇場」で好評放送中の【太陽にほえろ!】年明け一発目のOAは『バイオレンス』という作品。元刑事で空手使いの強盗殺人犯に、ゴリさん(竜雷太)が単身立ち向かうクライマックスシーンが見物なのだが、実はワタシ…刑事ドラマにおける刑事さんたちがもし実在の人物であったとして、腕っぷし自慢の猛者たちを集めた総合格闘技の大会でも開いたら、一番強いのはこのゴリさんなのではないかという思いが昔からあるのだ。例えば犯人との格闘シーンの場合、相手を殴る時はどうしても利き腕が中心になるので、パンチを連打するとなると右、右、右、右…ってな流れになる人が多いのだが、ゴリさんは左右どちらからでも同レベルの破壊力のあるパンチを繰り出せる。その上、ベースは柔道だから寝技にも長けている。まさに、立ってよし寝てよしのトータルファイターで、実在の格闘家に例えるならエメリヤーエンコ・ヒョードルの面影を感じ取ることができるのだ。『太陽』には他にも、空手ベースのジーパン刑事(松田優作)やスコッチ刑事(沖雅也)、ボクシングが得意なブルース刑事(又野誠治)がいるが、この三人は総合よりどちらかと言えば【K-1】に代表される打撃系格闘技の方が向いているように思われ、むしろ彼らより総合向きなのは、往年のシリル・アビディのようなやんちゃなケンカファイトを得意とするボギー刑事(世良公則)なのではないかと考える。手足バラバラに予測不能な位置から飛んでくるパンチやキックは、一発の破壊力こそ劣るものの非常に闘いにくい選手かもしれない。【Gメン’75】からは、やはり草野刑事(倉田保昭)は外せないだろう。スピード感溢れるカンフーテクニックは、もしもあのブルース・リーが存命の全盛期に【PRIDE】などに出ていたら…といった幻想も抱かせてくれそうだ。柔道出身の中屋刑事(伊吹剛)や、草野と同じカンフー系の島谷刑事(宮内洋)もエントリーしたいところだが、なにせ劇中のアクションシーンではほとんど見せ場を残せなかったので“リザーバー”といったところか…【西部警察】からは、体格の大きさや顔つきからいって源田刑事(苅谷俊介)は強そうだ。北条刑事(御木裕)も動きはカンフー系なので、草野刑事と対戦させたらカミ合うだろうし、“新旧カンフー対決”などとして煽りも作りやすいかも?舘ひろしは、ああ見えてケンカは弱そうだし、いろんな刑事ドラマにほとんど同じキャラで出てるからどれも個性に乏しく、よってエントリーは却下w『特捜最前線』では、その重厚なストーリーとは対照的に、特撮ヒーローアクションものに主演していた役者さんが多いこともあって、劇中でのアクションがあまり見られない分、幻想も拡がる。その中で、もっとも“武道家”の面影をたたえる桜井刑事(藤岡弘)をエントリー。格闘技界でいう【ヒクソン・グレイシー】的存在感がなきにしもあらずだ。“異色ファイター”として、『ジャングル』から九条刑事(西山浩司)を推薦したい。西山は『太陽』にも“DJ刑事”として出演していたが、出演期間が半年と短かったこともあり、それをよりキャラとして成熟させた“九条”でのエントリー。小柄ながら、そのスピードで攪乱して闘うスタイルは、さしずめ【ミノワマン】的ポジションか?(笑)小兵といえば、『刑事貴族』シリーズの本城刑事(水谷豊)も捨てがたい。『3』第9話での、パンチをかいくぐってのハイキック一閃で犯人を湖に叩き落としたシーンが特に印象深いし、落ちそうになった犯人に思わず手を差し延べようとする“武士道精神”もまたいい。まさに、刑事ドラマにおける【アンディ・フグ】的存在?お、ちょうどこれでエントリーが8名になった♪トーナメントができるではないか!組み合わせと試合結果は期を見て…?な~んてな(・∀・)ぎっちょ