歯磨き行動の脳への作用を研究
サーチナ
花王 <4452> の ヒューマンヘルスケア研究センターは、現在、むし歯や歯周病などのさまざまな口のトラブルに関する研究や美しい歯に関する研究などを通し、口内の健康価値の提案に取り組んできた。
今回は、千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター脳機能計測解析研究部門 下山一郎教授と共同で、脳が疲れたあとの歯磨き行動が脳や心理に与える作用を研究。
このほど、歯磨き行動が脳を活性化し、気分をリフレッシュする効果を持つ可能性を見い出した。
具体的な研究内容としては、計算作業による疲労付与後に歯磨き行動をしたときの脳への作用を客観的に評価するため、脳と心理の状態を同時に測定する“統合生理研究手法”を用いて検討。
脳の活性化は、脳の疲労度や注意力に関係する指標などを用いて評価し、脳の疲労度はフリッカーテストを、注意力は脳波の測定で実施したという。また心理状態は、自己評価を数値化するVAS法 により評価している。
その結果、疲労後に歯磨きをすると、しない場合と比べ、脳の疲労は有意に低減。また注意力も高まる傾向が認められたという。これより、歯磨き行動により脳が活性化したことが推測されたのだ。
さらに心理状態についても、疲労後に歯磨きをすると、リフレッシュ感が有意に高まり、集中力やすっきり感も上昇する傾向が認められたという。歯磨き行動には、仕事や勉強などで疲れた時に脳を活性化する効果があるとも考えられるのだ。
本結果は、IUPS2009第36回国際生理学会大会・第86回日本生理学会大会で発表し、2010 年3月発行の産業衛生学雑誌に掲載の予定だ。
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最終更新日
2010.01.15 15:18:18
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