天人峡ヘリ搬送再開
天人峡温泉からヘリで運ばれ、忠別湖畔に着いた宿泊客ら=25日午前8時30分、上川管内美瑛町・望郷広場
【北海道東川】24日の記録的な豪雨で道道が陥没・決壊し、上川管内東川町の天人峡温泉に足止めされていた宿泊客らのヘリコプターによる搬送は、25日朝から再開された。
同日午後には宿泊施設の保守担当者を除き全員が救出される見通しだ。
また、天人峡近くの道道の決壊区間は当初約100メートルとみられていたが、約180メートルに及ぶことが分かった。道は仮復旧工事を28日までに終えるとしている。
車3台が転落した上忠別橋付近の道道の陥没区間は、25日早朝から通行が可能となった。
また、線路下の土砂が流出し、運転を見合わせていたJR富良野線は同日午前6時に運転を再開した。
天人峡温泉に足止めされていたのは、4軒の宿泊施設にいた316人に、トムラウシ山などから温泉に下山した人や現地に車中泊していた工事関係者などを加えた323人。
搬送作業は午前8時から始まり、道、道警、陸上自衛隊のヘリ3機が、同温泉と上川管内美瑛町の忠別湖畔の望郷広場間を往復。幼い子ども連れの家族や高齢者を優先し、午後1時までに計190人を運んだ。
ヘリを降りた宿泊客は、疲れた表情の中にもほっとした表情をのぞかせた。