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非常に適当な本と映画のページ

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2018.11.09
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カテゴリ:邦画

 2009年に公開された細田守監督によるアニメ映画。


粗筋

 近未来。
 世界中の人々は、インターネット上の仮想世界OZを活用していた。ユーザーはパソコン等から自分のアバターを操って、ショッピングやゲームだけでなく、納税等の行政サービスも利用出来る様になっていて、最早OZ抜きでは生活が成り立たない程になっていた。
 ある日、OZの保守点検のアルバイトをしていた高校生の健二は、先輩の夏希から、一緒に彼女の実家に行こうと誘われる。夏希の曽祖母である栄の90歳の誕生日を祝う為に、実家の陣内邸に親族が一堂に集まる事になっていた。夏希は曽祖母に婚約者を紹介する必要に迫られていたが、実際にはいなかったので、婚約者の振りをする者として健二に白羽の矢が立てられたのだった。
 健二の携帯電話に、数字の羅列が書かれた謎のメールが送られてくる。数学が得意な健二は、それを何かのクイズだと勘違いして解読し、回答してしまう。しかし、それはOZの管理権限を奪う為の暗号だった。
 翌日、OZは謎の人工知能ラブマシーンに乗っ取られてしまう。影響はOZと連携していた現実世界のインフラにまで及び、社会全体が大混乱に陥る。
 栄が自身の人脈を駆使して事態の打開を図った事により、混乱は収束に向かうかに見えた。が、栄は翌朝、心臓発作で急死。
 健二らはラブマシーンを倒す作戦を実行。一時はラブマシーンの封じ込めに成功するが、想定外のアクシデントで逃げ出されてしまう。
 ラブマシーンは、奪った4億を超えるアカウントの権限を利用し、小惑星探査機の再突入体をどこかの核施設に落とそうとする。
 勝負事には目が無い、というラブマシーンの性格を逆手に取り、夏希はラブマシーンを誘い出し、花札勝負で戦いを挑む。
 花札勝負で勝った夏希は、ラブマシーンに奪われたアカウントのほぼ全てを解放する事に成功した。
 窮地に陥ったラブマシーンは、苦し紛れに再突入体の落下地点を陣内邸に変更する。
 健二らの行動により、再突入体の落下地点を陣内邸からずらす。陣内家の家屋は半壊するも、陣内家は一人も命を落とさずに済んだ。



感想

 近未来を舞台にしているストーリーだが、「近未来」に設定された時系列が過ぎてしまっているので、作中で描かれた未来像と、実際の世界に差が出ており、違和感を抱く。
 本作では誰もがアバターを持っていて、そのアバターで仮想世界を利用する、という設定になっているが、現実社会ではアバターは廃れていて、積極的に使っているのは子供やゲーマーくらいで、成人が活用する事は無い。
 アバターを通じて仮想世界を行き来するより、直に必要なサイトにアクセスして、利用する方が効率的という事もあり、仮想世界も、本作で描かれている様な形態にはなっていない。個別のサイトがそれぞれネット上で繋がっているだけに留まっている。
 仮想世界が現実世界での生活でも必要不可欠、という設定なのに、仮想世界が簡単に乗っ取られてしまう程セキュリティが脆弱なのもどうかね、と思う。

 本作では、仮想世界が高度に発達していて人間同士が実際に交流しなくても成り立つ一方で、現実世界では前時代的に親戚が一堂に集まって交流を図るという、二つの異なる世界を描いている。
 現実世界も仮想世界も、アニメで描かれているが、そのタッチは全く異なっている。
 この二つの世界のギャップを描く事が、制作者側の狙いだったのだろうが、観ている側からすると仮想世界も現実世界も、実際の社会とは掛け離れてしまっていて、リアリティに乏しい。
 
 ストーリ展開も意味不明な部分が。
 前半では栄という老女が物凄く存在感があるので、「仮想世界で発生した危機が現実世界にも及び、その危機から世界を救えるのはネット社会とはおおよそ無縁の老女のみ!」という意外性のある展開になると思いきや、彼女は序盤であっさりと死去。
 結局世界を救うのはネット社会に縁のある若者達。
 意外性も何も無い。
 もしかして栄が死んだと見せ掛けておきながら、最後の最後で実は生きていて、重大な役割を果たす、という展開になるのかなと思っていたが、それも無かった。
 何故早々と退場する栄という老女に存在感を持たせたのか、さっぱり分からない。
 お蔭で、残った登場人物が全て雑魚になってしまい、どれも印象に残らなかった。
 主人公の健二も、ラストで「やっぱり主人公はこいつだったのか」と気付くくらい存在感に乏しい。

 ラブマシーンという「敵」はいるものの、あくまでも暴走した人工知能で、「悪」という存在になっていないのも、本作の特徴。
 したがって、本作は勧善懲悪の展開になっておらず、登場人物らが勝手に騒いでいるだけで、観ている側からすると盛り上がりに欠ける。

 日本のアニメ映画らしく、まともに通用するのは日本だけで、世界発信は全く想定していない。
 その日本でも、僅か数年後に観直してみると古臭さばかり目立って観賞に耐えられず、「不朽の名作」には到底なっていない。








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Last updated  2018.11.09 20:48:49
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