バングラデシュ 2004年
佐賀県のくらとみ眼科の倉富先生が主宰する、バングラデシュでのアイキャンプ(白内障手術の国際ボランティア)の記録。2004年12月25日、当時は熊本県にある眼科病院に勤務していた私は、早めの冬休みをいただき、福岡空港から、経由地であるバンコクへと向かう。ちょうどクリスマスであり、ホテルにはイルミネーションがほどこされていた。翌日、バングラデシュのダッカ空港に到着。当時は、新しいターミナルが建設中であった。なんともないようにみえるが、2004年12月26日の日本時間9時58分に、スマトラ島沖で、巨大地震が発生している。地震発生からわずか12時間後のダッカの様子である。ダッカは、国土全体が低地のバングラデシュの中でもやや内陸にあり、津波の影響はなかった。町の中は、リキシャと呼ばれる人力の三輪車が、市民の交通手段となっている。宿泊地につくと、手術の準備。手術の様子。直接介助に入っているのは、現地の看護師さん。ふだんは、現地のMIZAN先生と一緒に手術のサポートをしておられるが、わたしのサポートをして頂いてる。私は、片言の英語しか話せないので、英語でコミュニケーションをとる。非常に優秀な看護師さんで、私が次に何をしたいのかとてもよく心得ておられる。当然、言葉が通じないので、カンペが貼ってある。最初に覚える言葉は、下を見ての「ニチェ、タカ」であるが、これは完全にマスターしたので、下の写真には書かれていないのである。食事は、毎食カレーである。朝は、小麦粉を焼いたチャパティに、カレー味の野菜をのせていただく。夕飯は、写真の様な感じ。私は自身が口にするものにあまりこだわりのないタイプだが、毎食カレーの味付けだと、2,3日でかなり飽きてしまうようだ。帰路は、バンコクでの宿泊はなく、空港でのりついで、福岡空港への深夜便で大晦日の31日に帰国。飛行機から冬空からの眺めは空気が澄んでいてとても気持ちが良かった。帰国後は、元日の当直業務が入っていたと記憶している。昼過ぎに帰宅してからは、疲労で元日の朝までずっと寝ていた記憶がある。元日は、入院患者さんも、救急外来を受診される患者さんも割と少ないので、若い研修医の時代から進んで当直を引き受けていた。いまとなっては、家族がいるのと私自身が年をとってしまったので、元日は休みにしたいと思うのであった。