|
テーマ:ニュース(100070)
カテゴリ:事件・災害
オゾン層は成層圏にあるオゾンの層であり、有害な紫外線を吸収して地球上の生物を守っている。しかしながら、フロンの増加によりオゾンは破壊され、深刻な事態が近づいてきている。
フロンは炭化水素の水素を塩素やフッ素で置き換えた数多くの物質の総称。 これらの中で、水素を含まないものはクロロフルオロカーボン(CFC)と呼ばれ、フロンは他の物質と反応せず、ほとんど無毒。 圧力に応じて容易に気化、液化を繰り返して、種類によっては、油をよく溶かすなど、便利な性質を持っていて、冷蔵庫やエアコンの冷媒、電子回路などの精密部品の洗浄剤、クッションやウレタンなどの発泡剤、スプレーの噴射剤などに広く使用されてきた。 特定の種類のフロンは化学的に安定な物質なので、工場などから大気中に放出されると、対流圏ではほとんど分解されずに成層圏に達する。 成層圏において太陽からの強い紫外線を吸収して分解し、塩素原子を放出、この塩素原子がオゾンを酸素分子に分解する。 この反応は、塩素原子1個につきオゾン分子数万個を連鎖的に分解するため、多数のオゾン分子が次々に破壊される。よって、フロンの大気中への排出を今すぐやめないと、オゾン層の破壊がますますひどくなるということになる。 オゾン層の破壊の原因となる物質はフロン以外に、消火剤として使われるハロン、洗浄剤等に使われているトリクロロエタン、溶剤や、フロンの原料の四塩化炭素、農薬として使われている臭化メチルなどがある。 では実際に数字で見てみよう。 上空のオゾン全量の1%の減少により、地上に到達する紫外線は約2%増加すると考えられている。 オゾンの量が1%減少すると、皮膚ガンの発症が2%増加し、白内障の発症が0.6~0.8%増加すると推定されている。 また農作物にも悪影響を及ぼし、ただでさえ人口増加により食糧問題が深刻化しているのに、さらに苦しくなると考えられる。 1985 「オゾン層の保護に関するウィーン条約」制定 1987 「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が採択 世界的にはこのようにオゾン破壊進行を止めようと一定の話し合いのもと、 1990年以降、かなり同調する世論となりつつある。 我が国では上記の条約加入後、オゾン層保護法を国内で施行。 1995年末にてオゾン層破壊物質は生産中止となった。 そして2010年を目処に日本国内ではフロン全廃を目指している。 さてここで二種のニュース記事を紹介したい。 ~~~~~~~~~~~~引用開始~~~~~~~~~~~~ 欧州宇宙機関(ESA)は31日までに、同機関の衛星による観測の結果、南極上空の成層圏のオゾン量が減少し、オゾン層に穴が開いたような状態になるオゾンホールが9月にも過去最大になると発表した。 それによると、オゾンホールはこの時期にしては大きく、8月中旬以降は欧州の面積に匹敵する約1000万平方キロに達し、さらに拡大を続けている。 このオゾンホールのデータは、世界気象機関(WMO)に報告され、南極上空のオゾン状況に関する報告書にまとめられる。 (時事通信) - 8月31日 皮膚がんなどの原因になる紫外線から生物を守る成層圏のオゾン層の減少に、1996年ごろから歯止めがかかったことを示す分析結果を、米海洋大気局(NOAA)とウィスコンシン大などのチームがまとめた。 地球物理学の専門誌に31日、論文が掲載される。 別の米研究チームが2003年に、上部成層圏(高度35-45キロ)に限定して同様の傾向を発見したが、今回は成層圏全体を対象にした結果だ。 安定化の傾向は、緯度が比較的高い地域でより強く出ていた。 チームは、オゾン層を監視する米国の2つの人工衛星と地上での1978- 2002年の観測データについて、複数の統計分析手法を当てはめてオゾン層の減少に変化があるかどうかを分析。 すると、南北半球とも40度以上の中-高緯度地域で96年ごろを境に減少に歯止めがかかり、安定化する傾向があると分かった。 (共同通信) - 8月31日 ~~~~~~~~~~~~~~引用終了~~~~~~~~~~~~~~~~ 測定地域の違いはあるが、南極のオゾンホールが大きくなると オーストラリアやニュージーランドの南部まで達することがあるのだ。 実際に経験した人の話では、夏に直射日光を浴びると数時間で肌がボロボロに なったらしい、オゾンホールは夏から秋にかけて出来るのだ。 ここで1997年から話し合われ、2004年にロシアが批准して発効となった「京都議定書」のついて話しておこう。 京都議定書は地球温暖化防止策の国際協調を促すためにつくられたのだが 発展途上国の自発的参加は見送り、そして世界最大の二酸化炭素発生国アメリカは調印していない。 実際問題、温暖化は先進国の責任なのである、途上国がなにをしてきたというのだろうか? さらにこの議定書では08年~2012年の間に、温暖化原因ガス、日本マイナス6%、アメリカマイナス7%、EUマイナス8%といった削減率を設定しているのだが、我が国ほど環境対策に資金を投入し実績を挙げている国はないのに、さらに6%減とはかなりバランスが悪いといえる。 アメリカは二桁マイナスを求められて当然の値なのだ。 また途上国といっても中国やブラジルは、工業化が著しくインドも含めて 資源の効率的運用と環境保護のためにも、京都議定書とは言わないが、準先進国としてテーブルに引き込まないと温暖化、オゾン層破壊問題は解決するばかりか拡大しそうに感じる。 モーニング娘よ、多くの人に読んで欲しいので トラックバックさせてくれ(笑) 日焼けはほどほどに・・・クリックを お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月09日 19時13分03秒
コメント(0) | コメントを書く |