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一 夢 庵 風 流 日 記

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ニューストピックス

2008年03月11日
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カテゴリ:その他
                    


クラスメイトの何人かはすでに原っぱで花を採集していた。

いつもはポツンとひとりぼっちで立っているお地蔵さんの
まわりが、今日はやけに賑わしい。

それもそのはず、数ヶ月前に学級会で原っぱの一角にチューリップを
植えることを決めたのだが、それがちょうどいい感じに咲いているのだ。

「啓太、いつもの場所に行こうぜ」
「文ちゃん、チューリップなくなっちゃうよ」

啓太は自分が植えた真っ赤なチューリップを大切に育ててきた、
学校帰りに、毎日のように寄り道をして、その成長の様子をひとり
にんまりしてはお地蔵さんに会釈して帰っていた。

「いいから来いよ、また甘いのチューチューしようぜ」
「・・・・でも・・・」

文也は大きく手を振り、手招きしている。

(ま、いっか)

啓太は、いつもの場所に向かって駆け出した、文也は華奢なレンゲの
花を摘んで、スルッと花房をむいては、その甘い蜜を吸いはじめた。

文也にレンゲの蜜の吸い方を教えたのは啓太である。

啓太は、植物や昆虫が大好きで、これに関しては誰にも負けない
自信があった。
文也がニッコリ微笑んで美味しそうに蜜を吸っている姿を見て、
啓太は少し優越感を感じていた。



第一話「宿題」はこちら



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桜の花が開くのを眺めながら桜和菓子をほおばりたい(笑)







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最終更新日  2008年03月15日 09時21分55秒
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