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2017.11.24
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カテゴリ:政治
大阪市長、姉妹都市解消を表明 慰安婦像の寄贈めぐり
米サンフランシスコ市のエドウィン・リー市長は22日、民間団体が現地に建てた慰安婦像の寄贈を受け入れる決議案に署名した。これにより、像は同市の所有となり、寄贈の受け入れに反対してきた大阪市の吉村洋文市長は23日、60年にわたる両市の姉妹都市関係を解消する方針を表明した。
像は慰安婦を表す女性3人が手をつないだ形で、高さ3メートル。地元の中国系米国人らの民間団体が9月にチャイナタウンに建てた。
しかし、碑文に「性奴隷にされた何十万人の女性」「大多数は囚われの身のまま命を落とした」とあることから、吉村市長が「日本政府の見解と違う」と抗議。寄贈を受けた場合は「姉妹都市を解消する」と表明していた。
これに対してサンフランシスコ市議会は今月14日、像と維持費の寄贈を受け入れる決議案を全会一致で可決。リー市長が24日までに拒否権を行使しなければ決議案が成立するため、吉村市長は書簡を送り、拒否権の行使を求めていた。リー市長は決議案に署名することで、支持する姿勢を明確にしたと言える。

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バカなことをしたものだと思います。もちろん、大阪市長の側が、です。「性奴隷にされた何十万人の女性」「大多数は囚われの身のまま命を落とした」と表記されているのが、日本政府の見解と違う、のだそうです。慰安婦の数も死亡率も、諸説あるので実際のところはわかりません。確かに日本政府の見解とは違うでしょうが、このように意見の割れる問題について日本政府の公式見解に誰もが納得する、なんてことはあるわけがありません。日本国内でもそうですが、まして国外において大多数の人を納得させられるような説得力はありません。
それなのに、日本政府の公式見解(に名を借りて、大阪市長、ひいては維新の会の政治的主張)の反するからと逆上して姉妹都市を解消する、というわけです。
まあ、解消すればいいんじゃない?と思います。
でも、それをすると何かが解決するのでしょうか。日本国内のネトウヨ層は溜飲を下げるでしょう。でも、それだけです。国内のネトウヨ層向けのポーズとして姉妹都市を解消することで、対外的なイメージが良くなることなどありません。

かつて、従軍慰安婦に関する米国下院で121号決議(対日謝罪要求決議)が審議された際、日本のネトウヨ層が、法案可決を阻止しようと、ワシントンポスト紙に「THE FACTS」なる意見広告を掲載したことがあります。しかし、この意見広告はまったく逆効果で、むしろ121号決議の共同提案者を増やす結果となり、下院本会議では満場一致で可決されています。
つまり、「THE FACTS」なる意見広告は、100%日本のネトウヨ層向けに「日本の『正しい歴史』を世界に広めてます」というポーズを見せるためのものであって、実際にそれを読んだ米国人がどう受け取るかということはまったく考慮の外という、自己満足に過ぎないものだったわけです。

しかし、ネトウヨ系の人たちは、歴史から学ばない人たちですから、また同じことを繰り返すのでしょう。
姉妹都市なんて儀礼的なものですから、破棄することで直接的な不都合は、おそらくないでしょう。不都合があるとすれば対外的イメージです。姉妹都市を破棄することで、対外的にイメージを悪化させるのは大阪市かサンフランシスコ市か。どう考えても大阪市の側としか思えません。

まあ、そんなに像の設置が許せないと思うなら、姉妹都市なんて儀礼的なものじゃなくて、もっと実質的なものを破棄と言ってみたらどうかね、と思います。日米安保破棄、とかね。言えないでしょうけどね。安全保障という国の根幹部分で米国の下僕であることを是としておきながら、姉妹都市なんて枝葉末節の部分で解消だなんだと騒いだところで、説得力などあるはずもありません。





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最終更新日  2017.11.24 21:59:12
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