|
テーマ:ニュース(99462)
カテゴリ:政治
岩根社長、金品「恫喝され返却をあきらめざるをえなかった」 関電会見
関西電力幹部ら20人が福井県高浜町の元助役(故人)から金品を受け取った問題で、関電は2日、社内調査報告書の内容を明らかにした。 大阪市内で記者会見した関西電力社長は、幹部らが金品を受け取った理由について「多くが、金品を受け取る理由がないと考え、返却の申し出を行ったが恫喝され、返却をあきらめざるをえなかった」と説明した。 --- もはや旧聞に属する話になってしまったかもしれませんが、開催電力をめぐる信じ難いスキャンダルが表面化しました。 すでに周知のこととは思いますが、高浜原発の地元高浜町の元助役森山氏から、原発マネーの還流と思われる巨額の金品が、関西電力の幹部などに送られていたことが、元助役が顧問を勤めていた建設会社への国税庁の税務調査をきっかけに表面化した、というのが発覚の経緯です。 これに対して、関西電力側の言い分は、引用記事にあるように、元助役に恫喝されたというのです。報告書には、その凄まじい恫喝振りについて細かく記載されているそうです。 だけど、まるで「われわれは被害者でござい」とでもいうような言い分にはあきれ返るばかりです。 そんなにとんでもない恫喝をされたなら、どうして警察に告訴しなかったの? ということに尽きるのです。世の中には、トンデモクレーマーみたいな輩は少なからず存在します。わたしも、そういう人たちについて、知らないこともない。 しかし、普通は、ある限度を超えれば、警察に通報するなり刑事告訴するなりの対応を取るものです。 それをしなかったのは、要するに関西電力自身も元助役を利用していたからでしょう。利用価値があるから恫喝に耐えていた、それだけのことです。元助役のその恫喝ぶりは、地元においては、原発反対派を黙らせるのに、凄まじい力を発揮したであろうことは想像に難くありません。また、元助役は「原発が止まってもいいのか」というような趣旨の発言もしていたと報じられています。それに対して、関西電力は「相手の機嫌を損ねたら、会社の原子力事業がうまくいかなくなる。」と考えたというのです。 すでに公職を退いている「元」助役に何の権限があるわけでもないのに、何故機嫌を損ねると原子力事業が上手く行かなくなるのか。表沙汰になったら原発を止めざるを得なくなるような秘密を握っているんだぞ、という意味でしょう。そんな秘密をもみ消してもらった、そういう弱みがあるから逆らえなかった、ということでもあるはずです。 つまり、森山氏と関西電力は、共犯関係みたいなものであって、加害者被害者の関係などではない、ということです。 ところで、ネトウヨ陣営からは、元助役が部落解放同盟に所属していた、という話が盛んに提起されています。このスキャンダルを何とか「野党の失点」に結び付けたいということでしょうか。 確かに、元助役が少なくとも40数年前までは解放同盟に属していたこと自体は事実のようです。しかし、癒着先、金品のバラマキ先は関西電力や地元の行政組織(役所と警察など)、さらには自民党の政治家にも及んでいますが、野党には及んでいないようです。 かの、ネトウヨの(元)アイドル稲田大先生などは、後援会長が元助役の関連企業の役員を務めていて、政治献金も受け取っていました。これ以外にも自民党の政治家への献金や交流の話は次々と出てくるけれど、野党政治家への献金やら交流についての話は出てきません。 もとより解放同盟と共産党は極めて激しい敵対関係ですが、元々は解放同盟の支援政党だった旧社会党や民主党の政治家との接点も見えてこないのは、元助役にとって野党は「役に立たない」から切り捨てられた、ということではないでしょうか。 全くの推測で言えば、旧社会党と元助役の原発を巡るスタンスが大きく乖離してしまったことが原因でしょう。旧社会党は、遠い昔は原子力の平和利用推進という立場でした。しかし、1970年代から次第に反原発の主張が増え始め、80年代には反原発が大勢を占めるに至ります。その結果、原発の利権で大きな利益を得ていた元助役と相容れなくなってしまった、ということではないでしょうか。 いずれにしても、関西電力はどう考えても責任を免れ得ないのに、社長をはじめ、誰も辞任しない、これは異常なこととしか私には思えません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[政治] カテゴリの最新記事
脅されてカネを払い続けたというなら筋が通っていますが、脅されてもらい続けたなんて信じがたいですね。
死人に口なし、トカゲのしっぽ切りならぬ頭切りだそうです。 渡した方は、メモや恐喝材料を持っているとも、関電はマスキングを解除して情報公開すべきでしょう。 何れ気の利いたところが経営陣を告発したり、株主代表訴訟と言うことになるでしょう。 巨大なカネが動くところには、このような仕切り屋が生まれるのは、どこも同じです。 ネトウヨ陣営からは、元助役が部落解放同盟に所属していた、という話が盛んに提起されています。 こんなところにもネット右翼が暗躍しているのですね。 (2019.10.08 21:29:02)
maki5417さん
>脅されてカネを払い続けたというなら筋が通っていますが、脅されてもらい続けたなんて信じがたいですね。 まさに、それに尽きます。都合のいいところだけを情報公開しているんじゃないよ、と思います。 しかし、やっと会長が辞任しますね。会長だけか?とも思いますが。 (2019.10.09 06:58:32)
inti-solさんへ
私もブログアップしましたが、社長も含めて関係の役員も辞任です。 この間の不祥事が教訓になっていないようです。 今回は、監査役もやめてほしいですね。 機能していないと言わざるを得ません。 それにしても、国会が始まりましたが自民党は参考人招致に後ろ向きですね。 (2019.10.11 09:24:30)
maki5417さん
>社長も含めて関係の役員も辞任です。 そうなったようですね。当たり前です。「断れずに預かっただけ」なんて言い訳が通用するはずがありませんから。 >監査役もやめてほしいですね。 そのあたりは、分からないようにしたのか、分かっていながら見てみぬフリをしたのか、どちらなのかが分かりませんからなんともいえませんが、結果として機能していなかったのは間違いありませんね。きちんと検証すべきですが、はたしてできるかどうか。 (2019.10.14 08:21:15) |