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『犬の鼻先におなら』

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2009年11月27日
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第二期。歴史学的資料がメイン。書道の奥深さ、奇妙さ。

 「皇室の名宝」展、第二期にも行ってきました。第二期のテーマは「正倉院宝物と書・絵巻の名品」。今回も人混み凄し。
 第一期と違い、今回は美術品としての視点ではなく、歴史学的資料の視点から展示品が選ばれています。従って、「美しい」とは一寸違うかもしれません(もっとも「書」は別か)。

 「王羲之」や「三筆」等も含む、膨大な書の展示がありました。
 成る程、これは見事と唸るような書も多いですが、「?」という物もありました。よく言う「達筆すぎて読めない」と言う奴(考えてみれば、「達筆すぎて読めない」って妙な事だと思いませんか?)。

 書がちゃんと鑑賞できない。書を鑑賞するだけの鑑識眼が無い。江戸時代とは言わなくても、戦前であればもう少し学校教育等のチャンネルで書に接していたと思います。改めて、現代日本人の教養は断絶しているな、としみじみ感じました(フランドル派の特徴は言えても青蓮院流の特徴は言えないものね。これ、「私だけ」って事はないよな。なお、他にも教養として断絶している領域は多い。例えば邦楽)。


 では、気になった展示物の感想など(ナンバーは展示番号)。

 1.「御物石器」
 縄文時代の黒石を磨いた棍棒状石器。石器の御物があるんですね。なお「御物石器」という名の由来は、この展示品のように御物になった物があった事から、このタイプの石器を「御物石器」と名づけられたそうです。

 10.「刀子」
 可愛らしい小さな小刀。8世紀の物。碧瑠璃の柄が美しい。
 美しいのですが、見ているうちに妙な気が。これ、アクリルじゃないよな。素人には判らん。
 逆説的に、「アクリル」って素材も馬鹿にしたものではないな、あれはあれで美しいのでは、と考えた。

 11.「木画箱」
 文様が当に西域。法隆寺からの献納物(因みに一合二合と数えます。蓋がぴたっと「合う」からね)。

 14.「聖徳太子像」
 おぉ。学校の教科書等で超有名な絵。実物を目にするとは。
 8世紀の品なのに、想像以上に退色していない。太子の服の袖の襞が面白い。

 16.「喪乱帳」
 これまた、おぉ。王羲之の書だ(無論王羲之本人が書いた書は一つも伝わっていないので、搨模という事になりますが)。

 21.「螺鈿紫檀阮咸」
 胴が円形の四弦楽器。月琴のご先祖様。聖武天皇の遺愛品。
 表に樹花の下に憩う4人の人物が描かれ(ていた筈。特殊撮影写真でうっすら)、裏に螺鈿細工で二羽の鸚鵡。鸚鵡の首周りの羽の描写が結構細かい。
 如何にも天平文化風。華麗で異国の香りも少し。
 聖武天皇もこれでスウィープ奏法(嘘)なんかをガンガン決めていたかと思うと感慨も一入です。

 25.「銀薫炉」
 球状の銀製香炉。パカッと二つに割れるようになっているらしい。繋ぎ目に掛かる形で、逆さに小さく「合」の文字。これで上下がちゃんと合わさっているか確認する、という事だろう。

 32.「衲御礼履」
 紅色の靴。先端が反り返っている上に、凹状に二つに割れている。妙なデザイン(ブッチャーというプロレスラーを思い出した)。

 33.「平螺細背円鏡」
 鏡の背面の螺鈿細工。鳥(鴨?)が愛らしい。しかし、サイは変(体が鱗に覆われている?)ライオンも変。犬みたいだ(奈良時代の人はどちらの動物も見た事ないからね)。

 39.「孫過庭書譜断簡」伝空海筆。
 これがあの有名な空海の書か。どこかに一字くらい間違えているかも知れない(弘法も筆のあやまり)。
 
 40・「伊都内親王願文」伝橘逸勢筆
 三筆の一人。綺麗な字だ(あぁ、当たり前)。
 橘逸勢(たちばなのはやなり)って名前、「蜜柑の促成栽培」みたいな名前だね(「橘」とは蜜柑類の総称)。

 41.「玉泉帖」小野道風筆
 こちらは三蹟の一人(超有名人続々登場)。草書、行書、楷書の三書体が混在しているという少し珍しい物。
 書体の変化がリズムを作り出している。時々、入る草書体が嬉しい。興がのってくると、草書体になっちゃうんじゃないだろうか。小野道風は結構ファンキーな人だったのかも知れない。

 43.「恩命帖」藤原佐理筆
 こちらも三蹟の一人(「すけまさ」なんだけど「サリ」で良いよね。広辞苑にもそう書いてあるし)。
 この「恩命帖」、「用意するよう命じられた矢が準備できませんでした。何とかしますんで、御免なさい」という内容。
 そういう内容なんだけど、達筆な草書体。
 これ、今で言う「始末書」みたいなもんじゃなかったのか。「始末書」を、草書体で書くか?!。汚い字でもいいから、一字一字丁寧な楷書で書くもんじゃないのか。誠意が感じられない。上司大激怒。
 というのは無論冗談です。
 でも、この「恩命帖」、どういう状況でどういう心情を示す為に書かれたか知りたい所。正式な「始末書」なのか、トラブルが起こって、まずはメールで第一報という形なのか(「取り合えず、ばっと書いたのに凄い達筆だったから、さすが小野道風」という事なのか)。
 因みにどんなに達筆でも、現代で「始末書を筆ペン、草書体」で書くと、当然怒られます。

 46.「粘葉本和漢朗詠集」伝藤原行成筆
 こちらも三蹟の一人。本当に綺麗な字(またしても、「あぁ、当たり前」)。
 私が気に入った書。

 55.「書状」西行筆
 内容は本の催促。だけど、紙を縦にして書いたり横にして書いたり、かなりぐにょぐにょ。友人に宛てた物だからね。
 西行さんに親しみが湧く(私も親しい友人には年賀状等でこうした書き方をします)。

 56.「春日権現験記絵」高階隆兼筆
 紙ではなく絹に描いてあるらしい。細かい所まで描きこまれている。
 仕事に精を出す大工。仕事に精をだしていない見習いの若者。お貰いをねだる乞食坊主。当時の庶民の生活が判ります。
 わんこが一匹縁側の下に。これは季節は夏ですね(あそこ結構涼しいらしい)。もう一匹のわんこは、これから狩りに行くところ。お座りしてスタンバってます。だけど後ろの馬が気になるなぁ。ご主人の方は見ずに後ろを見てます。
 なお、後半は「R15」指定場面。合戦シーンですが、スプラッター。手足がもげたりしております。

 63.「和歌懐紙(反古懐紙)」藤原定家筆
 これ、掛け値なしの「反古紙」じゃないの。一度書いた文を上から線で消したり、ぐにょぐにょ。
 定家がゴミ箱に捨てた物を誰か拾ってきたんじゃないのか(^O^)。タレントの熱狂的ファンでこんな事する人いるよね。定家の追っかけ。
 こんなんを掛け軸にしちゃって。いくら定家が書いた物とはいえ、何か勘違いしているんじゃないのか(^O^)。
 ただ、「分かってやっている」可能性あり。この「書」自体を鑑賞するものじゃなかったりして。コンセプチュアル・アート。
 “油断”出来ませんよ、日本芸術は。

 75.「和歌『祝』」後水尾天皇宸筆
 綺麗に纏まった作品。上品(そりゃ宸筆だからね、これ以上、上品な書はないわな)掛け軸らしい掛け軸。

 86.「唐子遊図屏風」狩野探幽筆
 犬が一匹描かれているのだが、何故かボルゾイ(^o^)(顔付きが尖っていて、ボルゾイにしか見えないぞ)。
 以前も日本画を見て感じたのだが、秋田犬のような犬は何故か出てきませんね。皆ボルゾイのような尖った顔付き。
 何故だ。表現上の問題なのか、実際変化したのか。

 94.「太刀 銘 一(名物道誉一文字)」福岡一文字作
 刀の展示もありました。総じて刀にもかかわらず、華やかな印象。暗くない。陽気で明るい(何故こんな印象が。このクラスになると実際に人を切る刀など無いからか)。
 本刀は華やかな大丁子乱。

「蒙古襲来絵詞」も展示されていた。





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最終更新日  2009年12月03日 23時13分48秒
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