第334回 中国の1月の貿易統計、物価
今日のまとめ輸出、輸入ともに強かったが、それは営業日数が多かったため消費者物価指数は2%前後で安定へ生産者物価指数は中国経済の景気循環的回復を反映貿易統計中国の1月の輸出は前年比+25%の1兆1,800億人民元(約1,893億ドル)でした。因みに12月は1,992億ドルです。輸出の増加率(前年同期比)は2012年8月+2.7%2012年9月+9.9%2012年10月+11.6%2012年11月+2.9%2012年12月+14.1%2013年1月+25.0%ということになります。一方、中国の1月の輸入は前年比+28.8%の9,900億人民元(約1,588億ドル)でした。因みに12月は1,676億ドルです。輸入の増加率(前年同期比)は2012年8月-2.6%2012年9月+2.4%2012年10月+2.4%2012年11月±0.0%2012年12月+6.0%2013年1月+28.8%ということになります。すなわち今回は輸出も輸入も去年の2月以来で最も高い伸び率だったということです。これは歓迎すべきニュースですが、中国の貿易統計は毎年、春節がどの期間に統計的に捕捉されるかで、乱高下しやすいです。従って1~2月の合計で均して考える必要があるように思います。実際、今回の統計では営業日が22日あったのに対し、去年の1月の統計では17日しかありませんでした。従って増加分の大半は、この営業日数の差で説明できるように思います。物価中国の1月の消費者物価指数は+2.0%でした。これは市場予想と同じでした。因みに12月は+2.5%でした。生産者物価指数は-1.6%でした。これも市場予想と同じでした。因みに12月は-1.9%でした。消費者物価指数は2%前後を中心として横ばいの様相を呈しています。一方、生産者物価の回復は中国経済が景気循環的な回復局面にあり、製造業の活動が活発化していることを示唆しています。