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さて、弘徽殿(漢字?)の意地悪や天上人の割には妙にマメマメしく実がある帝の話はともかく。 「白き御衣どものなよよかなるに、直衣ばかりをしどけなく着なしたまひて、紐などもうち捨てて」いる姿が、 「いとめでたく、女にして見たてまつらほし。この御ためには、(女の)上が上をより出でても」不十分だろう。 といったような一章に一回は必ず出てくる、源氏の容姿礼賛及び彼の女好きへの言い訳が出てきた後、 雨の夜の女の品定め。 いい若者どもがおっさんくさく、アレでもないこれでもない言った後に最終的に 苦労のない年頃の未婚の女は気がきかないが さりとて世話女房型も困るな~ 子供らしいが素直な妻をもらっていろいろ教えるのがイイのかね~(いやん。)、 言った挙句に まあこうなったら、家柄や容姿よりも性格が良くて落ち着いた性格の妻をもらって いいところは喜んで、ちょっとばかり悪いとこは我慢して。 あまりにも才気ばしらず感情的になりすぎず 夫の浮気にも手綱を緩めすぎず、きつくしすぎずってな女がいいですな~。 と、非常に実直なオチに行き着く皆さん(笑)。 この後、女は中流階級だ! という皆さんの意見に感心して中流階級の女に走る ところで、以前読んだときは気にならなかったけど空蝉って好きだな。と今回思った。 入内も考えていたほどなのに、何の因果か伊予介風情に(いや伊予なんて大国ですが)とついで二年後に、ふってわいたような源氏からのお誘い。 当代一の美男子に誘われて心ときめくも、まだ嫁に行っていないならともかく、今のような状態(受領風情の嫁)で源氏と逢瀬を持つのも、身分らしからぬ。いずれ捨てられるのもつらいし。 と至極まっとうなことを考えるえらい人。 自分が拒まれるなんてありえない。 と燃え上がる源氏。 われはかく人に憎まれてはならわぬを、今宵なむ、 はじめて憂しと世を思ひ知りぬれば、はづかしくて、 ながらふまじくこそ、思ひなりぬれ。 今まで人につれなくされたことなかったのに、今夜初めて男女の仲のつらさをしったさ~。もう生きていけない~。 (←ん? なんかあたしっぽいぞ。この大仰な馬鹿さかげんが) だってさ。 いや、いや、もっと情緒たっぷりに話は進む。 っ分かってるよ、分かってる。 逃げた空蝉の衣を持ってうなだれる源氏との歌のやり取りとか、 心が揺れに揺れた挙句、伊予に下る空蝉が最後に自分の手元に戻ってきた衣を手に悔恨にも似た悲哀の情を歌に託すとこなど趣があります。 (源氏) 逢ふまでの形見ばかりと見しほどに ひたすら袖の朽ちにけるかな (空蝉) 蝉の羽もたちかへてける夏衣 かへすを見てもねは泣かりけり で、源氏に 「おもへど、あやしう人に似ぬ心強さにてもふり離れぬるかなと、思ひつづけたまふ。」 最後に自分への情を明かしたあの女は 思えば、不思議なほどの人並みはずれた意志の強さで自分から離れていったなあ、と思いつづけられるのよ。 しかし、あたしどうも気になることがあるのよ。 この一連の話に関して。 それは小君。 (説明しよう(←タイムボカンの声でおねがいします)。 小君とは空蝉の弟である少年。 彼を源氏は空蝉との中を取り持たせる為の使者にせんと、気に入ったフリをして、君を自分の子供のように思うよ等々言い、よびよせて自分のバックアップのもと童殿上させて何処へ行くにも連れて行くんだけど。) 思うように行かない恋の仲立ちで、頑固な姉としつこい源氏の間で文を持って困ってるいたいけな少年に源氏は八つ当たりするんだぜ。 それが本当に陰険なんですよ。奥さん。 最初は よしあこだに、な捨てそ 君だけは僕を捨てないよね。とか言ってたくせに、 不首尾に終わった(=ふられた)空蝉への夜這いの翌日、 ありさまのたまひて、をさなかりけりと、あはめたまひて、かの人の心を爪弾きをしつつうらみたまふ。 君はまだ子供でしょうがないねえ。と小君のせいにして責めたり、 あげくには あこは、らうたけれど、つらきゆかりにこそ、え思い果つまじけれ とまめやかにのたまふ 君は可愛いけど、つれない人(=空蝉)の身内だし、最後まで仲良くできないな~。とまじめな顔で言うんだぜ。 いんけ~ん。 子供相手に。 しかし、あたしってろくなこと書かないな。 結構面白く読んでるし、感じ入ることも多いのよ(言い訳)。 あはは。もう書くのやめようかしら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 30, 2004 03:05:37 AM
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