ほぼ8時間かかってCUBEのHDD換装をようやく終え、起動ディスク80GB、外付け180GBという環境になった。内蔵ハードディスクはSeagateのST380011A流体軸受け仕様のUltra ATA。いわゆるバルク品を購入しての自家改造。総費用はHDDが税込6800円、FireWireケース備品セット同6800円、星形トルクスドライバT8&7二本組610円(ドライバは実際はT10も必要だったがこれは前から持っている)、すなわち総費用税込1万4210円であった。秋葉原の店員の話では流体軸受けがいまでは当たり前だそうだが、じっさいに内蔵させてみると静かなことにおどろく。もともとPowerMacG4 CUBE450MHzはファンを使用しない静音設計だが、製品に内蔵された3.5インチ20GBのHDDは流体軸受けではないから、たとえば深夜などまったく静かな環境下ではキーンというハードディスクの回転音が発する高周波音が耳障りであった。もっともここでは四六時中谷川の音が聞こえるから、静音性にはあまりこだわらないできた。ついでにUNIXシステムを捨ててMacOSXのみの環境に統一。煤けた立方体も乾いた布で拭いてキレイに化粧直しもほどこしてあげた。ただひとつ気がかりが出来た。新しい環境のために用意しておいた日本語環境であるATOK17のCDをスロットローディングの口から挿入してインストールをしようとしたトタンに問題が生じた。CDを認識せず排出も不可能なままになってしまった。内蔵のスーパードライブを新たに購入して付け替えなくてはならないがそれにはまたあらたに4万円ほどの費用がかかる。そんなに金をかける余裕はないしなんだかパソコン如きにいまさら長時間つき合うのも馬鹿らしいから、当面はこのまま放置することにした。ひとだってそうだが、多少の矛盾や問題を抱えこんでいるほうがシアワセダラケよりはずっと愉快であろう。
未明にふらりと現れたコテツは、こちらがMacと格闘中なのを見ると、ふたたび闇の中へ消えた。かわって六畳の和室にべたっと居座ったのはミーとグレの不倫カップルとその連れ子四匹である。タヌキのように母乳でおなかをふくらました母猫と本マグロの上等を食い続けすっかり肥えた豊饒ヤクザ顔なグレがならんでタタミに寝そべり「おーい餌はまだか?」とばかりこちらを上目遣いに見る。いっぽう四つの毛玉はハムスターのように部屋の壁沿いをうろうろと転がりまわる、雨はあがっても曇天で夏の終わりのややけだるさの漂うチューズディな午後がはじまった、長い一日だった
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