明日の最低気温はマイナス10度、だそうだ。猫の餌を買いに自転車で国道沿いの大型量販店まで出かけたが、道路の凍結と頬を切る冷たい風に閉口した。峠を上り下りして7キロも先にある。クルマならものの5分だがげぼげぼ号では息があがる。油断をすると急坂でうっかり右ブレーキをきかせれば宙を飛んで谷底まで飛んでいってしまう。途中の橋の欄干は自転車で走るときは非常に怖い。欄干の高さはおとなの腰ほどまでしかなく、その下は50メートルの奈落なのだ。自転車でもしも欄干に接触すれば欄干を飛び越して奈落へ魔ッさかさま死のダイビングができる。よくこのようなままに放置してあるなあ、と通るたびにおもうが、クルマ社会では二輪での危険性など道路を管轄する行政も気づかないのだろう。清水港から入荷したばかりのサカナのアラを5000円分まとめ買いし、さらにマグロのカンズメも16個仕入れた。人間の餌のほうは予算不足で冷奴だけになった。うちの野良猫たちは幸せなほうであろう。こうして午後遅くに山の我が家にもどってみれば、炬燵の中になんと!!連中が八匹もぐりこんで熟睡中であった。日が落ちて暗い室内に猫のいびきと渓流の音ばかりがとどろく。そのまま放置してこちらは清潔に整ったベッドで仮眠した。
写真は1月22日午前6時30分ごろ撮影。東の中天に半月がかがやく。