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2023.06.11
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カテゴリ:社会問題
 今日(69)は、前回の更新から相当時間が経っていますが、前回の大統領選挙結果分析を受けて、その後発表になった新しい閣僚とその意味、敗戦決定後のCHPにおける最新状況を紹介します。

 

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 前回、「本気で政権交代を考えているのであれば、『頭(野党党首)を挿げ替えること(クルチダルオールイマムオール?)』ではなく、『投票所、投票箱、投票用紙、投票記録を守り、有権者名簿を確実の把握すること』が絶対に必要と思われます。後者を行うために、それに失敗した現状を改革するために前者を行うことはあり得ることですが、後者(=直接の敗因)の反省(確実な対策を行うための新体制づくり=スパイの完全排除と新規侵入・転換の阻止)無くして、前者だけを行っても、『次も負けることは今から決まっている』と言えます。」と紹介しました。大統領選挙第2回投票から約2週間経過しましたが、この考えは全く変わっていません。

 この流れで、まず、この2週間における野党、特にCHPにおける動きと、クルチダルオールCHP党首に対する反政府系メディアの報道を紹介します。一番はっきりしている動きは、イマムオール大イスタンブル市長がCHP党首になりたいという意向を明確化していることです。現在、20193月の市長選挙の結果を認めずに再選挙の決定を下したYSK(高等選挙員会)委員を侮辱した罪で“3年以上の禁固刑”の判決が第一審で下されています。このまま刑が確定すれば、「実際に収監され、被選挙権を失う=市長を解任され、党首にもなれない」ことを意味しています。同市長は、この問題を重視しないのか、多少の中傷が入っているように思いますが、一部の報道では、「逮捕されないようにするために、党首になろうとしている」という指摘もありました。同市長は「9年間で3回大統領選挙に負けた以上、同じことをして違う結果を期待することは間違っている」という指摘を行うとともに、「変化」を求めています。これに対しては、一部のCHP旧執行部も、「変化は必要」と賛同しています。これらの動きを受けて、この2週間の間に、クルチダルオールCHP党首は、新しい党執行部(中央執行委員)を成立させ、党大会を行うことを決定しました。しかし、党大会で投票を行うのはこの中央執行委員たちであり、「クルチダルオールCHP党首は再選のための体制を固めている」と、いろいろなところから批判が出ています。その筆頭は、これまでクルチダルオールCHP党首を熱心に支持してきた新聞記者や解説者も相当含まれています。「野党系メディアでは、反クルチダルオール・キャンペーンが大々的に展開されている」とでも言えそうな状況です。管理者は、最初に紹介しましたように、結果として党首が交代することには何の反対もありませんが、「“党首を変えれば何とかなる”と考えているのであれば、それこそ、大きな誤りを犯すことになる」と考えています。「負けた原因を徹底的に究明し、勝てる体制を作ることが第一。その結果として、10年以上に渡って勝てる体制を作ることが全くできていなかったクルチダルオールCHP党首が責任を取って退くべき」と考えます。つまり、「CHPの党首交代は、結果であって、目的であるべきではない」という考えです。その上で、クルチダルオール党首に関して言えば、結局は、「トルコ人政治“屋”であった」と言うことになりそうです。トルコ人政治家は、選挙で負けても一切責任を取らないのが通常となっています。つまり、政党の自浄能力は極めて低く、党首のおもちゃ”とでも言えるもので、そのため、「党首のカリスマ性が極めて重要」です。選挙後の言動を見る限り、「クルチダルオールCHP党首も典型的なトルコ人政治屋であって、“トルコとトルコ国民のこと”を考えて活動している立派な人物ではなかった」ということになります。そう考えれば、“選挙戦の最後の方で、できもしないバラマキ政策(公約)を連発していたこと”にも納得がいきます(「癒着企業の不当利益をなくすだけで、十分な財源が確保できるか疑問である」と、管理者は指摘したことがあります)

 長くなりましたが、結論としては、「CHP党首の交代を巡る暗闘」という、「結果として、野党統一候補としてのクルチダルオール党首に投票したトルコ国民の期待を大いに裏切る“最悪の結果”という自滅の道を進んでいる危険性が高い」と思える状況です。

 

 次に、トルコ経済を巡って大きな影響を与える可能性のある、新閣僚を巡る動きについて紹介します。まず、正直に言えば管理者は、エルドーアン大統領が行った新閣僚の決定の意味が全く分かりません。現在までの動きは、ますます管理者の頭を混乱させる結果となっています。具体的には、選挙前の閣僚で国会議員にならなかったのはコジャ保健大臣とエルソイ文化観光大臣の二人で、この二人は再任されました。二人は元々その専門分野の経済人で、政治で大成しよう?という野望はありません。ここまではまだ分からないわけではないのですが、残りはすべて総入れ替えです。特に注目されたのがソイル内務大臣とアカル国家防衛大臣でしたが、この二人も大臣には再任されませんでした。注目されたのがそれぞれの後任ですが、内務大臣には内務官僚出身のイェルリカヤ・イスタンブル県知事で、ソイル大臣とはそりが合わなかったと言われています。国家防衛大臣には、再び現役のトルコ軍参謀総長が任命されています。ただし、ギュレル参謀総長の任期は昨年延長されていて、今年8月の人事異動で退役が予定されていましたので、当初から想定されていたとも言えそうです。が、野党からは“トルコ軍の政治化、政治利用”として批判が出ています。そして、もう一つの注目人事は、フィダン国家諜報庁(MIT)長官の外務大臣任命でした。後任のMIT長官には、側近中の側近であるカルン大統領府報道官が就任しています。カルン新MIT長官もソイル内務大臣とは犬猿の仲と言われているので、“ソイル包囲網”あるいは“ソイル無力化”が図られことは明白と言われています。警察及びジャンダルマ(内務省軍)を使って、身内への諜報活動?もやりたい放題だったソイル前内務大臣に手を焼いていたエルドーアン大統領の練りに練った作戦(バフチェリMHP党首から反対されないよう、国会議員になった全ての前大臣からは一人も入閣させなかった)だったという解説もありました。管理者も、この指摘は当たっていると考えます。意見が分かれているのがフィダン前MIT長官、新外務大臣です。“諜報機関のトップから外し、後任に側近中の側近を送った(外務大臣としてはカルン前大統領府報道官の方が何倍も相応しいという指摘もあります)こと ”に関して、ソイル内務大臣と同様に、“影響力を削ごうとした”という否定的評価がある一方で、“裏(諜報)の政界から表(外交)の世界に飛躍させた。ポスト・エルドーアンの最有力候補”という真逆の肯定的評価もあります。管理者は現時点ではどちらの評価が正しいのか分かりません。が、経済分野でのエルドーアン大統領の動きを考えると、前者(=危険人物の影響力を削いだ)に近いように思います。

 

 最後に、特にリラのFXをやられている方にとっては最も関心をお持ちであろうと思われる、“エルドーアン大統領の「第3期」の経済政策”に関して紹介します。と書いたのですが、管理者にとっては「最も首をかしげざるを得ない状況」になっています。あれだけさんざん「金利が原因、インフレは結果」と強調し、政策金利の引下げと為替差損を埋める預金を展開しておきながら、選挙後には、さんざん侮辱していたシムシェキ元国庫・財務大臣を「三顧の礼」をもって、再度、新国庫・財務大臣に迎えました。そして、「金利が原因、インフレは結果」理論に基づく政策金利の引下げを行うだけだったカヴジュオールTCMB(トルコ中央銀行)総裁を銀行管理監査委員会(BDDK)委員長に異動させて空いたTCMB総裁ポストには、シムシェキ大臣が望んだ、初の女性、史上最年少のTCMB総裁となるハフィゼ・ガーイェ・エルカン女史を迎えています。シムシェキ大臣は「(伝統的で、)合理的な経済政策に復帰する以外、トルコ経済を救済することはできない」と発言し、特に2021年以降加速してきた「金利が原因、インフレは結果」理論をはじめ、ここ数年の経済政策を完全に否定して、一からやり直すことを表明しています。「歴史的Uターンを連発すること」が大得意な?エルドーアン大統領ですが、「なぜ今?」という疑問が残ります。現時点では、具体的な政策は全く公表されていませんが、「物価上昇、リラ相場場の下落」は加速して継続しています。「無理やりの相場維持政策」が放棄されるためにリラ相場の下落が続いていると考えられていますが、リラ相場の下落だけが原因ではなく、物価の上昇が継続しています。これらは“財政引き締め政策”など、合理的な制裁政策への転換の予想から来ているものと考えらますが、その結果は、「これまでの政策を全て捨て去り、結果として、トルコ経済をどん底に突き落とす結果になりかねない状況を積極的に作っている」という状況になりつつあります。勿論、長期的に見れば、このような冷徹な政策も必要なことは明白ですが、「それがなぜ今なのか」が管理者にとっては謎となっています。もっとも単純な推測は、「選挙が終わった直後なので、時間があるうちに正しい対策を実施する」と言うことになりますが、「来年3(10ヶ月後)には統一地方選挙があるため、今から始める政策では、そのころまでにどれだけ具体的な成果が出ているのか、大いに疑問」と思われます。どちらかと言えば、上でも書きましたように、“今以上にひどい、どん底状態”になっている可能性の方が高いのではないかと思えます。もう一つは、世代交代を控えて、「最悪の状況から国民を救い出したヒーロー(長男、もし役に立たなければ娘婿?)にしよう(悪役はシムシェキ国庫・財務大臣とエルカンTCMB総裁?)」という作戦ではないかとも考えられます。いずれにしても、来年3月の選挙が障害になり、「いつ、どれだけ実施するのか」非常に微妙な調整が必要になりそうです。選挙前に、「誰が政権を執っても、トルコ経済の立て直しは非常に困難。リラ安は避けられない」と指摘しましたが、現時点ではそのとおりになっています。

 リラ安の、もう一つの目的は、「お金を貸してくれている中東諸国へのお礼」という意味かもしれません。「選挙に勝てば直ちにお礼参りに行く」と言っていたエルドーアン大統領ですので、“リラ建てで売却契約し、ドルやユーロで払う中東諸国にとって大バーゲン状態を作り出した”ということかもしれません。最後は、管理者の勝手な想像ですが、十分あり得る話ではないかと思います。いずれにしても、「トルコ国民を経済的に豊かにする、少なくとも現在の困窮状態から救出する」ということがエルドーアン大統領の(最終)目標でないことだけは確かですので、「その真意/目的がいつ、どこで明らかになるのか」を慎重に見て行きたいと思います。

 

 

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 次は、トルコの「国家・国民酒(?)」のラクを紹介します。ギリシャやフランスなどにも、名前は違っても同じお酒があるそうですが、トルコが発祥の地と思われます。















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Last updated  2023.06.11 12:18:54
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