悪癖の始祖文鳥サイ
オチョコで水浴びをしようという伝統は、サイに始まっているようだ。もっとも、放鳥部屋にオチョコが持ち込まれるようになって2年もたたないので、その悪癖がそれ以前から潜在した素質の開花で無いとは言えないが・・・。
8代目の妻サイと10代目テン、11代目イブの頭浴び、お尻浴び姿は近似している。ともに外付け水浴び器も使え、サイ以外は卓上水浴びもするのに、たまにわざわざオチョコに頭をつけ、お知りをつけするのだ。
嫌な癖ばかりが積み重なっていくようで、面白い。
【余談】
突然文鳥の絵画が欲しくなったので探す。自分で描くほどのゆとりも技能もないのだ。ついでにお金もないので何万円もするものは買えない。しかも、飾る場所も限られるので、小さいものでないといけない(文鳥石鹸の復刻ポスターは大きく、肝心の文鳥は商品パッケージの絵柄だけで小さいので対象外)。
ようするに色紙サイズが望ましい。その点、文鳥は江戸時代から画題となっている生き物なので、日本画は少なくないし、容易に購入できる色紙もあるのだ。実は、以前から大塚巧藝新社が扱う文鳥の絵画に興味を持っていた。肉筆の一点ものではないが、そのため安い。個人的には、学芸員資格を持っていても(大学に行けば誰でも取れるような資格)、目は節穴なので、模写であろうが印刷であろうが構わない。もっとも、横山大観のもの↓はそれでも高いし、掛け軸を飾る場所がない。
横山大観「文鳥」
目をつけていたのは川端龍子の色紙「梅に文鳥」で、以前複数仕入れて店で売ってやろうかと少し考えたことがあったのだ。 もちろん、川端龍子がどういった人間なのか知るはずもなく(記念館もある大画家らしい・・・)、梅の小枝にとまる桜文鳥の姿を下から見上げる構図とはずいぶんしゃれているではないか。
だが、今現在は端正な日本画より少し違ったものを望む気分が強い。そこで、いろいろ見ていたら、楽天のiあいランドさんに、インドネシアバリ島の人らしいデワ・アリトさんが描いた文鳥絵画が多数あった。濃淡がはっきりしていて南国的で、文鳥の飛ぶ姿とさえずる姿にこだわりがありそうな画家に好感が持てる作品群だ(すこし小さい)。
バリ島と言えば文鳥原種の生息地だ。この地では絵画が盛んで、花鳥画はプンゴセカンと呼ばれるのだそうだが、地元に生息する文鳥も題材とされることがあるわけだ。そこで、他にはないかとさらに検索して、バリアートの専門店に行き着いた(アートルキサン)。
この中で、ラカさんの描く文鳥は、江戸期の佐竹公(佐竹曙山)の花鳥画のそれを少しデフォルメ(誇張と書けば良いのだが、わざとそれらしく横文字にするのだ!)した感じで、無地の背景が大きく余白となる構成はシンプルで、日本絵画に大きく通じるものがあり、日本人の好みに合うように思えた。個人的にも痛く気に入ったのだが(特に後姿で頬の白い部分が少し見えるところが!!)、残念ながら今現在小品はないようだ。
そこで他を探すと、同じサイトのアルサナさんの作品に目がとまった。幻想的というかメルヘンチックなラカさんの作品とは異なり、文鳥の姿もユーモラスに描かれている。これも文鳥の特性をよく捉えていると言え、描かれる2羽のうち一方は元気に飛んでいるところなど、我が家に飾るにふさわしいかもしれない。とても気に入った。一点ものである以上、あまり長く悩むと後悔しそうなので、すぐに買うことにする。
明日には届いてしまうそうだ。実物を見るのが楽しみだ。
【後記】
その後、インターネット上のバリ絵画を片端から見て回っているが、個人的な好みとして、ラカさんの作品を超えるものはない。