ヨメをのぞき見する小僧文鳥たち
朝、そそくさとヨメのカゴを一階に運び、近くに文鳥の声を聞いて興奮するヨメの呼び鳴きを聞きながら、小松菜を与える支度をし、それからヨメをつかみ出して風切り羽を両翼3枚ずつ(一番外側を残し1枚おき)切り、左手に持ったまま、イッツ・ノッチを出し、ノコリを出し、何食わぬ顔でヨメを放り込み、その他の文鳥たちを出した。エサを交換し、小松菜を与え、昨夜交換出来なかった水の交換もし、カゴの外に出ていた文鳥たちを帰し、ノコリも帰した・・・。
さてどうなるかと、スダレ越しに見ていたら、仲良くしたがっているヨメをノコリが威嚇し追いかけはじめた。一方的な虐待に発展しそうな気配なので、再びノコリをカゴから出し、ヨメをつかみ出して元のカゴに戻し、そのカゴをオッキのカゴと入れ替え、ノコリを帰した。
日中、ヨメが隣カゴの白文鳥♀メイに興味を持っている様子なのを見て、これは勝負あったと感じた。シンさんが誘惑すればあっさりカップル成立だろう。ヨメは、ペットショップで4品種の文鳥たちと雑居していたので、色柄にはこだわらないに相違ない。わざわざ、シンの隣にカゴを置くのを避けたのだが、シンの思い通りになってしまいそうだ。
夜、大掃除のため、ヨメをカゴからつかみ出し放鳥部屋に置いたところ、飛ぶよりもネズミのように床を素早く動いて暗がりに隠れようとするので、大騒動になってしまった。いろいろなところに潜り込むのを引きずり出し、何とか上方の止まり木に止まらせたところ、少し落ち着いた様子だったので、飼い主は巣の交換作業に入り、10分と経たずに様子を見たら、ヨメはシンとつぼ巣に入っていた。目撃者の証言によれば、シンが近づいてつぼ巣に誘ったのだそうだ。
それならと、シンのカゴとヨメのカゴを入れ替え、シンのブランコをヨメのカゴに移した。ヨメのカゴで同居させようという算段だ。
小一時間で大掃除を終えると、いつの間にかヨメはまた床に不時着していた。相当にくたびれている様子なので、また捕獲して、早々にカゴに戻した。その後、出入り口は開いているが、出てこようとせず、逆にシンさんがカゴに入っていって、ブランコをやたらと揺らして乗って、気を引こうと努力し始めた。カゴの位置とブランコ以外は別物になっているのだが、そんなことを気にしてはいられないのだろう。がんばっている。
かくして、新たなカップルが成立し、1羽暮らしはノコリだけになった。換羽が終わったら、この箱入り息子の嫁の心配をしよう。
ヨメを拒絶したおっとりノコリ