リラックスしているテン
元旦、午前中届いた年賀状に対し、返信を印字して投函する。
仕方がないので今年はみな「後出し」だと断った上で、何か書かれてあれば簡単に返事をしたのである(悪筆ではないつもりだが書き損じると嫌なので、こういった際は手書きをしない主義)。「お変わりありませんか」と言うのには、「変わりなく貧乏暇なし世は不況、ですよ」、「飛躍の年にする!」と言うのには「不惑のアンビシャスで頑張れ!」、特に何も書いてなければ「地方公務員のご多幸をお祈りします」といった調子で、最後は「元旦(に出したぞ!)」とした。・・・この出し方が、自分に一番向いているようだ。おかげで大変に気分がよくなった。
かくて返事を出し、役に立たない年寄りにコロッケを持たせて追い出し、自分用に残しておいたものを食し、ホームページを手直しし(文鳥の顔画像追加)、昼寝もし、文鳥の世話はいつもどおりにこなし、実に素晴らしい元旦の一日のはずだった。
夜の放鳥も、特に問題なくいつもどおりであった。掃除をし、水を交換し、その頃になり数日ぶりにカナが出てきているのに気づいた。ただ少し動きが鈍い。床をのそのそ歩いて足元にいるので手で拾い上げると、そのまま手のひらで眠ってしまった。しかしこれは今までにもあったことなのでさして気にせず、そのまま懐に入れて、邪魔をしようとするトミをあしらっていた。
しばらくすると、もそもそ動くので見ると産卵していた。薄い卵殻が割れ黄身が出ている状態だ。卵が詰まり加減で気分が悪かったのか、それなら産卵出来て良かったな、と思っていたら、また懐にもぐりこみじっとしている。どうもおかしいのでよく見ると、お尻に赤い固まりが露出していた。・・・これが話しに聞く「クロアカ」、つまりは卵管脱(腸管脱)だとすぐにわかったが、あまりに突然なので驚く。
とにかく、飛び出たものを押し戻す必要がある。金属製の耳かき状のものでそれを行う。乱暴には出来ないのでかなり手間取ったが、何とかすべて押し戻した。しかし、カナはぐったりしている。そこで懐手に入れたまま、定時より20分超過している他の文鳥たちを帰し、片手で掃除をし、さてどうしたものかと考える。やはり、自分の巣が良いだろうと結論し、カゴに手を入れつぼ巣に近づけると、いつものように転がるようにつぼ巣に入り込んでいった。次に温かくしてやろうと、カゴの横に掛けられた保温電球を20Wから40W替える作業を始めると、ぐったりしていたくせに大騒ぎとなり、肝を冷やす。
それなりに元気なようだが、楽観は出来ないだろう。元旦からいろいろ起きてくれるなぁ。