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雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2011年08月12日
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 いやはや驚き呆れ果てましたね。再度取り寄せた薪からセシウムが検出されたとして、京都の主催者連中は、再び使用しないことにしたそうなのです。

今度は産経新聞にしておきますか
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110812/lcl11081215500004-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110812/dst11081221230017-n1.htm

 当人たちは今ひとつ重大性に気づいていないようですが、これによって、慰霊鎮魂の意味もあった五山の送り火は、違うものに成り果てました。今後のそれは、観光目当てだけのセレモニーに過ぎません。魂など欠片もなく、心ある人にとっては、毎年嫌でも思い出させられる白々しく忌々しい、京都住民の一部のエゴを象徴するものとなってしまったのです。
 はぁ~、陸前高田の住民の「セシウム、セシウムって...。不安は分かるが、ばかばかしいったらない。騒ぐのは被災地から遠方の人々だけなんじゃないのかな」との反応、誠にそのとおりです。京都には一切関係ありませんが、申し訳ない限りで、物静かな東北の人たちの代わりに、東夷(あずまえびす)が、良識のある京都の人々に物申したいところです。

 福島第一原子力発電所から離れること180キロ超、仙台市や気仙沼市のさらに北の陸前高田市の松に、問題になるほどのセシウムが検出されるのか。検出されるならそれはなぜ故か、これは途方もない大問題ですね。
 まずはどれほど検出されたかですが、産経新聞には載っていないようです(我が愛読紙ながら間抜けである【理由は広告が少なく薄っぺらで夕刊もなく安いから】)。朝日新聞にはありました(思想的に異常性が散見される新聞だが、ウェブ版は使えることが多い。担当者偉い)。表皮に限れば1kg1130ベクレル相当とのことです。

http://www.asahi.com/national/update/0812/OSK201108120098.html

 この数値は騒ぐほどのものでしょうか。個人的な感覚で言うなら、自宅に暖炉があれば普通に使用しますが、削って食うのは遠慮したいといった数値です。送り火に使う?「何の問題もないジャン!」といったところですね。
 なぜかは、それぞれで考えて頂きたいのですが、私の場合でしたら、いちおう食っても良いとされるセシウムの基準値は1kg当たり200~500ベクレル、それに比較すれば4倍以上なので、食べるのはやめたいになります。しかし、薪です。食うわけではありません。そこで、どういった基準を当てはめようか考え、例えば腐葉土の問題であわてふためいて設定した数値が1kg当たり400ベクレルでしたが、食うものより厳しい訳が分からない基準なので無視し(政府の基準には論理的な統一性がありません)、水稲作付は1kg当たり5000ベクレル未満で許されているので、それくらいを基準に考えることにしました。そして、ちょいと東日本の田んぼの土をすくって持ち出し、琵琶湖の水に放り込んでも「汚染される~」と騒ぐほどのアホにはなれそうもありませんから、「何の問題もないジャン!」となったわけです。
 常識的に考えれば、ずっと外に置いてあり、その場所がたまたま吹き溜まりやすいポイントで、松の表皮の凸凹に蓄積していたのが、たまたまサンプリングの際に抽出されてしまい、1kg当たりに換算したら、ちょっと高い数値になったくらいのことでしょう。何しろ、処分してしまった最初の物では検出されなかったのですから、京都の担当者の心映えを図るためか、偶然の特例に当たってしまったのでしょうよ。気になるなら、ジャブジャブ洗ったら終わりの話で恥の上塗りとは、ご苦労千万と言うしかないです。
 洗えば済むだけの、田んぼの土に許容されるより低い程度のものに対し、勝手に洗わずサンプリング検査した挙句、「セシウム出ました!」と騒ぎ立て、再度中止してしまったわけです。能書きは、前に検査して検出されず、鎮魂の言葉まで書かれた物を処分したことに対して、十分納得のいく説明をしてからにして頂きたいですな。前の検査は検出されなかったのに無視し、今回は検出されたから重視するのですか?それこそ、恥知らず、だと私は思います。

 かくして、京都の鎮魂の志は、一部の愚者の妄動により、潰え去ってしまいました。名古屋の「セシウムさん」同様の風評被害まで、わざわざべったりと擦り付け、被災地の人々の心を弄び、五山の送り火という伝統行事に、拭いがたい汚点を残すことになったのです。誠に残念なことですが、私も今後送り火の映像を見るたびに、鎮魂の静かな気持ちではなく、苦々しい思いばかりを想起するでしょう。
 京都を愛する、五山の火が見られる地域の住民の方々、よくよくお考えください。






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Last updated  2011年08月13日 00時30分49秒
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