頭が真っ黒になったニチィ
冬、家の中ではワッチキャップの類をかぶっていた。理由は単純に寒いからである(放鳥時は夏もかぶっているが、これはフンよけ目的)。
ようやく春だ。午前中の水換えの際、帽子を脱いでいたら、ニチィが近づかないどころか、弾丸のように逃げ飛んで行った。・・・そこまで過剰な反応があるとは、・・・少々失礼ではないかと。
冬生まれのニチィは、飼い主の帽子をかぶっている姿だけを認識しているので、それが無いので不審を覚えたわけだ。聞くところでは、メガネの有無、洋服の趣味の変化(例えば、いつも地味系の人が派手系を着る)、化粧の・・・顔ばかりかマニュキュアの有無や色の違いで、繊細な文鳥は近づかなかったり怯えたりする。人間である飼い主の方は、なかなか自分の変化に気づかないので、不思議に思ったり、てんかん発作を疑ったり、中には幽霊でもいるのかと突飛な空想を始めたりもすることになる。
指に絆創膏を貼っただけでも、指に乗ってくれず、カゴに戻す時だけ絆創膏をはがすような、涙ぐましい経験もある。箱入りの手乗り文鳥は、とかく変化に弱くなってしまうものなので、帽子ひとつのことだが、特に急激な変化には気を付けないといけないと、改めて思ったのであった。