老いても頑張るキュー様
昨年の危機的状況の中で、「キッキ!キッキ!」と、一般国民以上にうろたえてわめいていた菅直人氏の異常行動については、思い出すだに腸が煮えくり返り胸焼けするが、その後も民主党が主導する日本政府が、ふざけきった失政を続けたため、一年経っても電力不足は解消も改善もしないどころか、悪化し拡大した明確にすぎる失政については、現在の課題として慷慨せずにはいられない。
昨年、計画停電や電力使用制限令により、首都圏の個人も企業も四苦八苦する中、防災面でも首都機能の分担が期待された大阪府など近畿圏が、今年は薄氷を踏む思いで夏を過ごさねばならなくなった。この(半年前には容易に予想できた)事態に、橋下大阪市長さんは、「こういう状況は二度とない。次世代のために電力使用制限令とはどういうことなのか、しっかり経験することが必要だ」とおっしゃったそうだ。昨年の首都圏や東北の様子を、我が身のこととして見ていれば、わざわざ体験する必要もないだろうし、同じような状況にならないように、先見を持って、責任のある言動をとり、現実の課題として対処するのが、為政者のあるべき姿だろうと思う。何をかいいわんやであり、呆れてしまった。原発事故を二度と繰り返さないために、性急にすぎる脱原発を主張してきた人が、「二度とない」などとどうして言えるのか、まこと摩訶不思議なのだ。釈迦に説法になるが、国民的不利益は、二度と起きないように万全な対策をとるのが政治だろうが、自覚がないと言わざるを得ない。
さて、もちろんキュー様は、政治的に悲憤慷慨(ひふんこうがい)などしない。ツボ巣の領有権を主張して、口蓋(こうがい、口の中の上部分。誤解している人もいるようだが、歯ではない)が見えるほどの大口を開けて闘っているのであり、その点、尖閣諸島なりを放置し続ける、自民党や民主党の政府より、よほど骨があると言って良いかもしれない。
換羽なのに元気なのは有難いが、張り切りすぎて息切れしないか、飼い主としては心配だ。