なんてことない交差点の巻
なんてことはない交差点です。場所はパキスタンにあるラーワルピンディーという町。しかーし、何もない交差点を載せるわけはもちろんありません。ここはあのブット元首相が爆弾テロで殺害された場所なのです。この方がブット元首相。見覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。イスラム国には珍しく初の女性で首相を務めた人物で2007年写真の交差点で15,6歳の少年による自爆テロにより殺害されました。その時の映像が残っており、その記憶を頼りに宿のおじさんに場所を聞くと何と宿から5mの交差点でした。灯台下暗し・・当然ですが今では何事もなかったのように普通に車が行き来しています。第一次世界大戦が発生した場所もこんな感じでした。ワタシが訪問したのが2008年。てことはその1年前に元首相が暗殺されたわけですよ。だからとゆーわけか、隣町の首都イスラマバードにある大統領府の警備がすごいです。何食わぬ顔して入ろうとしたら笑って追い返されました。笑そんなイスラマバードの町を歩いていると何やら怪しげな集団が何かしていました。どーみてもイスラム教徒のお祈りには見えないし、でもお祈りしているようには見えるし・・デモにしては警察もいないですしねえ。今でも謎です。そんなイスラマバードで見つけた紛争の看板。ある銀行の看板なんですけどね。これが現在も続くインドパキスタン戦争をよくあらわしています。旧東パキスタン(現バングラデシュ)、アフガニスタンもエリアに入っており縞模様の場所が南カシミール地方です。インドとパキスタンはカシミール地方を巡って係争中でして今では北をパキスタンが、南をインドが、といった形で勝手に分けて支配していますが両国とも完全にあきらめたわけではありません。そんな理由の縞模様なんですね。こんな風に紛争国は看板からも、ふとした交差点にも紛争を垣間見ることができます。ほら、あなたの家の近くの交差点にも・・・(稲川淳◯風)