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カテゴリ:無敵ロボ クェーサー(完)
「ここにお世話になり始めた時は本当ひどかったですよ・・・ごm・・・かなり散らかっていたので」
龍子は一言いうと再度深いため息をついた。 今、完全に龍子はゴミ屋敷なのかゴミだめって言おうとしたよなw 「マジか・・・そんなイメージはなかったが……」 でもアレだな。 「疲れたぁあああああ・・・」 そう言いながら玄関から入ってきた陽子先生がポイポイっと靴とか服とかを投げ捨ててそのまま部屋に入ってベッドにドカッと倒れ込むのが不思議なくらいに容易に想像出来たわw 「後、ご飯も全く作れないみたいで……基本家事は私がやってるんです」 「3日連続カップ麺だけどまぁ、いっか」 そういってカップ麺をズルズルすする陽子先生が頭の中に浮かんできたんですが。 あかん、陽子先生のイメージというかそういうのが一気に崩れ落ちた感じだわ。 「へ、へぇ・・・意外だね。八分儀先生ってしっかりしてるイメージあるし、何でもそつなくこなしちゃうと思ってたけど」 「まぁ、誰にだって得意不得意なモノがあんだろ」 ん・・・ということは、いつも昼の時に食べてる陽子先生と龍子の弁当は龍子が作ってるってことか。 「あ、そうそう。平、鳩子。八分儀先生が何もできない人ってことを私が言ったっていうのは黙っててね?」 「ん、大丈夫だよ。流石にこれは他の人にばれると色々とまずそうだし、学校でのイメージとかもあるからねぇ」 「んだんだ、それに俺達がそう言っても誰も信じてくれねぇだろうし」 「八分儀先生って人気あるからねぇ。確かにわたし達が言っても信じて貰えないっていうのはあるかも。そうだとしなくても、逆にそんなことあるわけない!って逆切れされそう」 「なぁ、他に何かねぇのか?陽子先生の話だったり、おめぇの話だったり」 「そうですね・・・何がいいですかね」 顎に手を持ってきて考えるそぶりを見せた龍子はすぐにパッと顔を上げてきた。 「とっておきの話があるのですが・・・・・・」 一度話に火が付くと止められないとはこのことなんだろうな。 決壊したダムのように龍子と鳩子の話のとまらないこと、とまらないこと。 俺達は時間を忘れ話に夢中になっていた。 「ただいま~」 玄関の方から陽子先生の声が聞こえ、そして彼女は一直線にこっちに向かってきた。 「お邪魔してます」 「おかえりなさい、八分儀先生」 「いらっしゃい、2人とも。って、龍子ちゃん?家では陽子って呼んで良いって言ってるじゃない。せっかく一緒に暮らしてるのにそんな他人行儀」 「そうですね、気が向いたらそのようにします」 「もぉおお、本当龍子ちゃんはつれないわね。でも、そこが可愛い」 ベッタリ引っ付く陽子先生に嫌そうな表情を浮かべる龍子。 最初、2人で暮らしてるって聞いた時はどうかと思ったが、意外とうまくいってるのかもしんねぇな。 「あ、そうだ!2人とも今日はご飯うちで食べていきなさい」 「いや、そこまでは大丈夫だ、なぁ?鳩子」 「うんうん、せっかくの申し出ではあるけど、家でもご飯の用意してると思うし」 「子供が遠慮するんじゃありません。ほら、家に電話してして」 「そのご飯を誰が作るんでしょうかね。まぁ、2人分も4人分もそんな手間はかわらないですし別にいいですけど」 結局この日は、晩御飯まで世話になって丸っと一日完全に家でおしゃべりだけして終わったんだが、まぁ、たまにはこんな日もいいのかなぁ、と思いながら帰宅したのだった。 第39話 金持ってんだな その4.終わり 第40話 リゲル改造計画 その1.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年11月03日 05時36分33秒
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