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HOME > 今日のことば 5/22 Fri 樹上の鳥カ禅師
「悪をなさず、善行を積んで、心を浄める。それが仏教の要諦だ」と鳥カ[カはあなかんむりに「果」]禅師に教えられた白楽天という人は、中国・唐代の大詩人で、中央政府の役人でした。地方に左遷され、それを解かれて杭州の長官に赴任したときに、木の上で坐禅を組む高僧のことを聞いて訪ねていったのでした。 白楽天が、樹上の鳥カ禅師に「そんな高い所で危なくはないですか」と問いかけると、鳥カ禅師はすかさず「お前さんのほうこそ危ないだろう」と答えます。その答えは、政治の世界はいつ足をすくわれるか分からない。本当の安心は、どこにいようが教えを求め続けるところにあるのだ、という意味に解釈できるのではないでしょうか。 地位も財産も、人の本当のよりどころとなるものではありません。頼みにできるのは、自分の心、自分の信心です。その「信」さえしっかり持つことができれば、どんな人に対しても、どんな事態に直面しても、心にゆとりを持って、そこに意味を見いだし、それを成長の糧としていくことができます。この心こそが功徳の源泉です。
庭野日敬著『開祖随感』より お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.05.22 20:29:34
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