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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2019.05.27
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カテゴリ:作家
あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれた。大自然に囲まれて、素直にすくすくと育った。二人の姉にも可愛がられた。優秀な子供で、高校は地元でなく、長野県でも進学校である長野高校に進んだ。榊原ルミの撮影会があった翌年、写真部の新入生歓迎撮影会に参加した。



===================================

「はい。」、悠介は、素直に答えた。何のいちゃもんを付けられるのであろうと、悠介は身構えたが、さっぱり見当もつかなかった。
「ちょっと、顔を貸してくれ。」上級生らしい男は、そう言って、部活の部室のならぶ、その裏庭のような所へ連れ出された。

暴力を振るわれるのではないかと、悠介は心配した。若しくは、お金を取られるのであろうか? しかし、呼び出されて脅されるような事は、何一つしていない、と悠介は、困惑していた。

「おい、寺本と言ったな?」
「はい。」
「お前、小平由樹枝を知っているか?」
急に、いつも心に仕舞っている人の名前を出されて、どう答えて良いか分からない。
「知っているだろう?」
「はい、知っています。」、事実、悠介は、一度だけだが、言葉も交わしたことがある。
「お前、小平と付き合っているのか?」

この質問には、驚いた。一度しか言葉も交わした事がないし、その後、遠くから後姿を見ただけである。到底、付き合っているなどと言える仲ではない。しかし、この質問が何を意味しているのか、悠介は必死で考えようとした。交際していないと答えた方が良いのか、若しくは、嘘であるが、付き合っていると、答えた方が良いのか?

「どうなんだよ!付き合っているのか?」
「はい。」
意味も良く分からぬまま、その質問に肯定した。若しかしたら。。この男は、小平由樹枝を好きなのかも知れない。そして、どう言う訳か、悠介と付き合っていると言う話を聞いた。それで、それを確かめに来た。YESならば、付き合いを止めろと、言うのかも知れない。

一瞬の間に、そのように考えた。詳しくは勿論、分からない。しかし、付き合っていると答えた方が良いと感じたのである。その男は、しばし考えていたが、
「そうか、付き合っているか、じゃーうまくやれよ。」
そのように、言って、部室の脇を歩き去って行った。

悠介には、この事の、意味も真相も全く分からない。しかし、殴られもせず、お金も取られずに済んだ。ほっと安心した。あのがっしりとした男に掴みかかられたら、小柄でひ弱な悠介はひとたまりもない。暴力的な争いごとには、全く向いてない悠介である。

教室へ戻る時、心臓がドキドキしていた。たぶん、男に質問された時には、もっとドキドキしていたに違いない。悠介は大きく深呼吸して、ほぉーっと息を吐いた。それで、少しは落ち着いたようだ。しかし、どこから、「俺が、小平由樹枝と付き合っている。」などと言う話が出て来たのか、さっぱり分からない。一体、どうした事か?

まさか、桜の木の下で、少し話した姿を見て、誰かが言ったのだろうか? しかし、それは、もう2ヶ月以上も前の事である。今更、そんな事はあり得ない。あれだけ美しく可愛いさも兼ね備えた彼女の事である。もう誰かが言い寄って、彼氏の一人や、二人、若しくは、彼氏以前の友達なんて、沢山いるはずである。何のとりえもなく、目立ちもせず、運動も出来ず、取り柄のない悠介との噂なんて、出て来る可能性ゼロである。

大体、悠介自身、自分と彼女の釣り合いは取れないと思っている。あのような彼女がいたら、有頂天になるであろうが、それは、空想の世界、現実的でない。悠介は、自分自身を冷静に見る目を持っているのであった。考えても分からない事は、分からない。それで、考える事を止めた。気になるが、分からないものは分からないのだ。

悠介は、勉強が嫌いではなかった。普段から勉強している。しかし、がり勉ではない。適度に息抜きしながら、適度に勉強している。大学入試で必死に勉強したくないと思っている。東大とか早慶とか狙うつもりもない。学級では、トップクラスに近い所にいる。このまま行けば、早慶を十分に狙える位置にいる。長野高校のトップクラスと言ったら、かなりの学力はあるのだ。

将来も冷めた目で見ている。官僚とかになりたいと思わない。普通の会社に就職して普通に生活出来れば良いと思っている。だから、一流大学より、1流半程度の大学に行きたいのだ。それも、推薦で行きたいと思っている。だから、普段から勉強は怠らない。普通に勉強して、推薦で大学に行く、それが、悠介の理想なのであった。

悠介の狙いは、明青立法中である。ここのどこかに推薦で入りたいと思っている。この辺りならば、がりがり勉強せずとも入れる。一応、六大学であるし、学歴としても、大きく見劣りする学校でもない。悠介は、波乱万丈と言う生き方が好きでないのである。

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本日は、モスクワからサンクトペテルブルグへの移動だけで、内容もありません。
で、「寺本悠介の場合」、の、第6回をアップしました。





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Last updated  2019.05.27 14:31:32
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