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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2021.01.06
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カテゴリ:作家


あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。2年の春、写真部の新入生歓迎撮影会で、小平由樹枝に会う。その後、恋人関係になる。3年の夏休み、北海道無銭旅行を遂行。大学の推薦が決まった後、上高地へ出かけ二人は結ばれる。実力試しに受験したW大学に合格するも、M大学に進学する。そして1年が過ぎた。春休み、希望大学に合格した由樹枝が東京に来て、短いが二人の充実した同棲生活を送った。しかし、そのわずか1週間後、矢代美恵子と関係してしまった。



写真はネットより借用

===================================

「悪いけど、ここを出て行ってくれないか?」
悠介が恐る恐る、矢代美恵子に話しかけた。
「何言ってるの? 夕べは泊まれ泊まれとしつっこくて、私を抱いたら、もうお役御免と言う事? 冗談じゃーないわ。夕べの約束は守って貰うからね。」
「夕べの約束って?」
「ここに私も一緒に住むって事よ。それに生活費は貴方が全て出す。それが、夕べの約束よ。そう言う約束だから、始めて会ったあなただけど、愛しているって何度も言うし、身体を許してしまったのよ。」
「そんな・・・」
悠介は居たたまれない気持ちである。まだバイトに行くのには早いが、作業着に着替えた。

「俺、バイトに行くから。」
「鍵は置いて行って。私、荷物を取りに行って、ここに来るから。」
「それは、困る。俺には彼女がいるのだ。」
「何言っているの! 彼女がいるのに、私を抱いたの? 騙したのね!」
「騙したなんて・・・」
「そうでしょう! 騙したのじゃーなくて、どう言うこと?」
「いや、すまない、全然覚えていないんだ。飲み過ぎたんだ。」
「大変な事をしておいて、飲み過ぎで済まそうと思っているの? 私、絶対に許せない。」
「じゃ、どうしたら良いの?」
「約束を守ってくれる事よ。」
「それは、困る。」
堂々巡りである。矢代美恵子は、絶対に引きそうにない。あくまで同棲生活を始めると言う。それが約束だからと言うのである。確かに身体の関係を持ってしまったら、美恵子の言う事も一理ある。悠介には言い訳が出来ない。

美恵子はさらに追い打ちをかけた。
「私は、もう貴方のものよ。夕べ愛していると言ったのに偽りはないよね? 北村さんと新宿からタクシーで送って来た。泊まって行け、愛していると言った言葉は、北村さんも聞いている。証人もいるのだからね。恋人同士になった事は、もう北村さんに知られているのだからね。」
悠介に言葉はなかった。何も言う事が出来ない。
「その彼女と言う人とは別れてよ。1日も早く。もう絶対にその人と会ったらだめよ。私がいるのだから。」
由樹枝と別れるなんて事は考えられない。つい先週、離れがたい生活を送ったばかりなのである。わずか1日で、とんでもないことになってしまったと、悠介は悔やむ。打開策はなさそうだ。時間を置いて、何とか美恵子を説得しようとバイトに出かける事にした。

部屋の鍵は、美恵子に差し押さえられた。強引に持って部屋を出る訳には行かない。悠介に落ち度がある故、仕方なく鍵を渡したのである。悠介は頭が重いし、朝食を食べる意欲もない。バイト先に出かける為玄関へ向かった。ドアを開けるとまだ全裸の美恵子が言った。
「行ってらっしゃい!」
元気な声であった。もうここに住みつく事を決めたような挨拶である。

バイト先の事務所には、まだ誰も来ていなかった。早過ぎるのであるが、あのまま美恵子のいる部屋に留まりたくなかった。これからどうしよう、そればかりが頭をぐるぐる廻っている。しかし、解決策がない。出て行ってくれと頼むしかないのである。暫くすると従業員たちが三々五々集まった。北村も来た。
「お早う、寺本、大丈夫か? 昨夜はずいぶん酔っていたな。」
「お早うございます。覚えてないのですよ。」
「矢代さんはどうした? 君が泊まって行けとしつっこく誘っていたけど?」
「そんな事言いましたか?」
「言ってたよ、かなりしつっこかったぞ。矢代さんも君を一人で置いて帰れないって、止むなく泊まると言っていたけど?」
「そうなんですか・・・」
「覚えてないの?」
「全く覚えていません。」
「矢代さん、コンパの頃から、寺本を気に行っていたようだから、泊まって行けと言われて、嬉しかったのじゃーないか? どうしているんだ?」
「どうしているって、部屋にいるのです。困りました。」
「困る?」
「だって、北村さんも知っているように、僕には恋人がいます。」
「そうだったか。それにしては、昨夜の言動は良くないな。矢代さんをその気にさせるよ。」
「困りました。本当に困りました。荷物を持って引越して来ると言うのです。」

===================================


コロナ感染の容疑者であり、自粛生活中故、執筆活動の時間は十分にあります。
構成を練り、執筆にも力が入ります。

悠介の人生を決める難しい場面に遭遇しています。
はてさて、この難関を切り抜けられるのかどうか?

どんな展開になるのでありましょうや?






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Last updated  2021.01.07 08:57:18
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