新世紀第13回学光祭 創立者のメッセージ
新世紀第13回学光祭 創立者のメッセージ 通教生の皆さんこそ「創造的人間」の鑑今日という一日を輝かせよ 尊貴なる生命の輝きに満ちあふれた学光祭、誠に誠に、おめでとうございます。 猛暑の中、休みも返上して、本当に本当に、ご苦労さまです。 今、私も、日本そして世界から勇み集われた皆さん方と肩を並べて、ディスカバリーホールに馳せ参じる心でおります。 わが誉れの通教生の皆さん方こそ、不撓不屈の探究によって、偉大な「ディスカバリー」すなわち「発見」を積み重ねている「創造的人間」の鑑なりと、私は心からの喝采をお送りしたいのであります。 このディスカバリーホールには、先月、ノーベル平和賞受賞者の、バングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス博士も来訪されました。 「貧しき人たちのための銀行家」と謳われる博士は、語られています。 人間というのはそれぞれみな、まだ発掘されていない財宝のような存在だ」 「人それぞれに限りない可能性を秘めている」(猪熊弘子訳『ムハマド・ユヌス自伝 貧困なき世界をめざす銀行家』早川書房)と。 そして、この万人の“内なる財宝”“限りない可能性”とは、「世界全体の人々の幸福を増やすために貢献しようという力」(猪熊弘子訳『貧困のない世界を創る ソーシャル・ビジネスと新しい資本主義』早川書房)であると強調されているのであります。 まさしく、学の光でわが生命の財宝を照らし出し、自らの新たな可能性を発揮しながら、他者のため、社会のために価値を創造しゆく皆さん方の人生が、どれほど崇高であるか。 皆が休み、皆が遊んでいる時にも努力を続けることは、苦労も多いでしょうが、何ものにも代え難い充実があり、誇りがあり、喜びがあります。 創価大学では、昨年より新たに看護学部が開設されました。 思えば、「日本のナイチンゲール」と讃えられた看護の先駆者・萩原タケ先生も、若き日に、一家を支えるために働きながら、通信教育で学んだ女性です。 創価教育の父・牧口常三郎先生とほぼ同世代で、創大に近接した今の、あきる野市に生まれ、世界に友情を広げながら日本の看護界の発展に尽くされました。 「向学」と「献身」の人生を貫いた彼女は、「今日の後、今日は無し(今日之後無今日矣)」(森禮子著『献身 萩原タケの生涯』白水社)との言葉を大切にしていました。かけがえのない今日という一日を、最大に輝かせ切っていく太陽こそ、皆さんが燃え上がらせておられる「学の光」でありましょう。 日本中、世界中の良き学友と共に、気高き「生涯学習」「生涯求道」「生涯貢献」「生涯創造」の大道を歩みゆかれる、使命深き通教生の皆さんと、私もさらに深く強く、心の信頼を通い合わせながら、健康とご多幸、学業の成就と人生の大勝利を、祈り抜いてまいります。 暑い日が続きますので、どうか、体を大事になさってください。お帰りになりましたら、送り出してくださったご家族や地域の皆様方に、くれぐれも宜しくお伝えください。 わが敬愛してやまぬ学光のスクラム、万歳!(大拍手)