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宗教的体験が「ヒトの脳だけに組み込まれた先天的機能」である。
なぜそのような機能が進化の中でもたらされたのか? 「信仰を持つことや、信仰に基づく行動パターンが、ヒトに実際的な利益を与えてきたからだろう」 宗教をもつことによってヒトという種の「生存確率」が高まったから 主な宗教を信仰している男女は、平均的な男女に比べて、 脳卒中を起こす確率や心臓病の罹患率が低く、 免疫系の機能が良好で、血圧が低いという研究結果がまとめられている。 信仰が健康に及ぼす影響に関する研究を検証したデューク大学医療センターのハロルド・コーニグ博士は、『ニュー・リパブリック』誌上で、 「信仰を持たないことが死亡率に及ぼす影響は、四十年間にわたって一日にタバコを一箱ずつ吸い続けることに匹敵する」と結論づけている。 多くの研究により、信仰と良好な健康との関係は、生理機能だけではなく、 精神衛生にも認められることが明らかになっている。 つまり、信仰を持ち、それに従って生きることは、精神的・情緒的健康に資するらしいのだ。 例えば、信仰を持つ人がドラッグを濫用するようになったり、アルコール中毒になったり、 離婚したり、自殺したりする率は、一般の集団のそれに比べてはるかに低いことが分かっている。 信仰に従って生きる人々は、憂鬱な気分に沈んだり、不安に悩まされたりすることが一般の人々に比べて非常に少なく、たとえそうなっても回復が早いことが分かっている。 現代の精神医学者の大半は、この報告を驚きをもって聞いた。 彼らは基本的にフロイトの流れをくんでいて、宗教的な行動のことを、 良くても一種の依存状態、最悪の場合には病的状態と見なしていたからである 何よりも、神秘家たちがみずからの体験を表現するために選んだ「至福」「恍惚」「エクスタシー」「高揚」などの言葉が、この起源を暗示している。 「この上ない一体感に我を忘れた」 「高揚の中に溶け去った」 「すべての望みが満たされたと感じた」などという彼らの証言が、性的な快感を表現する言葉でもあることは、偶然の一致ではない。 なぜなら、超越体験に関与する興奮系、抑制系、大脳辺縁系などの神経学的構造や経路は、 基本的に、性的な絶頂と強烈なオルガスムの感覚とを結びつけるために進化してきたものであるから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.29 12:40:21
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