カズの世界

ものの本には、
１．胃腸薬
２．解熱・鎮痛
３．感冒薬
４．下痢止め
５．虫刺され
６．傷薬

を持ちなさいと書いてある。
まあ、これで９０％はカバーでしょうね。

あとは自分の持病の薬、これらは英語で品名を書いて
おきましょう。品名や病名がスラスラ言える人は
いいけど。私なんて、自慢じゃないけど、３歩歩めば忘れます。

特に外国では、薬については結構うるさいです。でも、
向うも、素人だし、どうやって怪しいか判るんでしょう。
適当にやって不審な素振りを見せるのを、調べるのかしら。

私は今までに、帰国時、２回調べられています。

２回とも関空でした。あそこは客が少ないから、ヒマなの
かしら。犬がグルグル周っていて、私のカバンをクンクン。
すると、税関の所で、「ちょっと、犬が興味を示しました
ので、調べさせてもらいます」
これが、ちょっと、どころじゃなかった。リップクリームの
ふたを開けて中身はのぞくは、「X線を通していいですか？」
ん？　何だ？
で、一切かっさい調べた。それから、別の所に行って
靴を脱いで下さい、靴下を脱いで下さい、どこかの
俳優の真似まではさせられなかったけど・・・

で、結局、「何か、心当たりはありますか」ときた。
あるわけないだろう。こちゃあ、中近東くんだりまで
行って、くったくたに疲れてんだ、いい加減にして
欲しいと思ったが、おくびにも出さない穏健な
カズでした。いや、実は、抗議をする気力も
残ってなかったってこと。
犬が感知したなら、絶対に、犬以上の検査はできない
から、犬にクンクンさせるべきです。
犬は、悪臭の元になるメルカプタンという物質の
１分子を嗅ぎ分けるそうですから。

もう一回は忘れちゃいました。

成田で引っかかったこともあります。

機内でおならがしたくなった。
でも、紳士だから、まさか機内でってわけにも
行かない。既に、高度を下げているので、トイレにも
行けない。で、ずっと我慢した。イミグレも我慢した。
なにしろ、人が並んでいるので、迷惑だ。あくまでも
紳士のカズです。で、イミグレを抜けたエスカレーターで
ヤレヤレ・・・

荷物はすぐ来た。真っ先に来た。あら、ファーストクラスは
いないのかしら。
で、通関のカウンターに近づいたら、お尻の辺りに
何か気配が・・・。ふと、振り返ると、ぎょっ、
麻薬犬がお尻をクンクン。紐を持っていたお兄さんが
「こらこら」と笑って言いながら、あっちに引っ張って
行った。犬はうらめしそうに、まだこっちを振り返って
いる。心の中で褒めてやった。

「ワンちゃん、あんたは優秀だよ」