ミツオーです。「ブログにこの話、書いてくださいよ!」とリクエストを受けた件があるのですが、事情によりちょっと寝かせます。しばしお待ちください。
さて、今週は金沢競馬と笠松競馬の実況を担当しました。
今回笠松3日目(木曜日 26日)、今年笠松へ移籍したばかりの水野翔騎手が、通算100勝に到達しました。
水野騎手は100勝達成直後に101勝目をあげ、さらに最終日にも勝利をあげて勝ち星を積み重ねています。
27日、水野騎手にお話をうかがいましたのでご紹介します。
水野翔騎手の話
「とりえず安心しました。
初日に達成できるかなあと思ってたら2着だったので(初日の最終レースで99勝目をあげました)。
それで昨日(26日)の2レースでできるかなと思ったら、また2着だったので(笑)。
これは流れ悪いなあと思ってたんですが、自厩舎で勝てたので、良かったですね。
デビュー1年目はすごいスムーズに行ってたんですけど、2年目でつまずいて、あんまり勝ち星がのびなかったんですね。
心機一転でこっちに移籍して、すごいいっぱい乗せてもらって。
勝ち星も…いっぱい勝たせてもらって。
それで100を達成できたので、ホッとしています。
でもまだまだこれから、200・300と積み重ねていかないといけないですし、
重賞もそのうち獲りたいんで、
満足はしていないですし、ここは通過点だなと、そんな気持ちです。
(100勝目に続いてすぐ101勝目をあげました。これで減量解除)
え?そうなんですか?
(100までが減量で、101で解除ですよ)
えええ?そうなんですか?ああ、なるほど、そうなんですね。
じゃあ100だったら減量、とれてないんですね。
100で減量とれると思ってました。
ボク減量は、1年目にとれちゃったんですよ、最初。
ボクの場合けっこう面白くて、1年目でとれて、去年門別が100勝規定になったのでまた減量になったんです。
で、去年笠松に来たときは、ここは80勝だったので減量なくなって、また年度がわりで規定変わって、
それでまた減量になって。
なくなって増えて、なくなって増えて、って(笑)。
なかなかこういう経験するひといないんで」
ええとですね。
一応確認しておきますと、
水野翔騎手は2014年デビュー。
当時、ホッカイドウ競馬の減量規定は、
・デビュー1年以内または10勝未満
・デビュー2年以内または20勝未満
・デビュー3年以内または30勝未満
で、それぞれ3・2・1キロ減量でした。
水野騎手は1年目に32勝をあげましたので、デビュー年で減量を完全解除していたわけです。
ところが昨年のヤングジョッキーズシリーズ創設にあわせて(かどうかホントは知らない)、ホッカイドウ競馬をはじめ各地の減量規定が改定、
デビュー5年未満かつ
・30勝以下
・50勝以下
・100勝以下
の騎手がそれぞれ3・2・1キロ減となったのです。
これが適用となり(今年改定となった園田のように、過去にすでに減量解除の騎手に新規定を適用しないという主催者もある)水野騎手にはふたたび減量特典があたえられました。
今年1月、笠松へ移籍した水野騎手は、その段階ですでに83勝に到達していました。
この段階で、東海地区の減量規定は、
・1年以内または25勝未満
・2年以内または50勝未満
・3年以内または80勝未満
で、そもそもデビュー3年以上経過している上に勝ち星でも80を越えていた水野騎手は当然、減量特典なし。
ところが今年度、1年遅れで東海地区も、上にご紹介した100勝以下5年以内に改定となり、またしても1キロ減量騎手にもどった、ということです。
調べていませんが、こんな騎手、ほかにいるんでしょうか?
移籍することで異なる規定が適用されて、減量がはずれたり、また減量されたりということもあるかもしれませんが、2度というのは前代未聞なのでは?
「それで、タイミング的に4月になったので、ヤングジョッキーズシリーズの出場資格、
ボクはまだ全然わからないですけど、調教師が言うには4月中に減量があった騎手は出られるんじゃないか、っていうことで、出られるって聞いてるので。
出られたらすごいラッキーです。
出られることを祈ってますけど。
出たいですね。なかなか中央に行く機会もないですし。
このシリーズ勝ち抜けば行けるっていうのが、ワールドスーパー以外にないじゃないですか。
他の地域にも遠征に行けるので、そういう面で勉強になりますし。
金沢もボク行ったことないですし。
勉強として、いろんなひとの技術、新人の中にもひとそれぞれ技術があると思うので、
それを見て盗めたらと思いますし。後輩でも上手いひとはいますし。
減量が2回、とれてついてって繰り返したのは珍しいことだと思うんですけど、その分、減量のあるなしで全然違うということをボクは身をもって知っているので、斤量の差をすごく実感できたので、それを踏まえて乗って、これからも一頭一頭、確実に乗って一つでも上の着順に持ってこられるように、より多く勝てるように、できたらと思います」
(所属の笹野博司調教師通算500勝表彰式で。左から、藤原幹生騎手、笹野調教師、水野騎手、渡邊竜也騎手)
いつ会っても明るい表情の水野騎手。今回もうれしそうに笑顔で話してくれました。
最初で最後のチャンス(…出られれば、の話)となるヤングジョッキーズシリーズでの活躍にも、期待がかかります。