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カテゴリ:いろいろ
2006/4/11訂正
点字の例で「や」と「わ」の点の位置が誤っていたため訂正しました。 ご指摘いただいたsurimuさんに感謝いたします。 ちょっと興味があって点字について調べてみました。 点字の構成についてはWikipediaがよくまとまっているので詳しくはそちらをご参照ください。 → 点字 (Wikiepedia) 基本的には一つの文字を横2×縦3の6点で表現します。この6点は大きく分けて二つの部分からなります。
茶色い部分が母音を表し、緑色の部分が子音を表します。
ここで「や行」と「わ行」は特殊で、母音の部分を一番下までずらします。 (3つの点では8種類のものしか表現できないので、50音の中で「あいうえお」がすべて揃っていない特殊な「や行」と「わ行」を例外的な扱いにしたものと想像します) 点字の例を以下に示します(「ん」はここでは説明しませんでしたがこの例のように表現します)。
ところで点字はどれくらいの速さで読めるものなのでしょうか。 国の科学研究費補助金による研究成果報告書がありました。 → 中途視覚障害者の触読効率を向上させるための総合的点字学習システムの開発 (木塚泰弘/国立特殊教育総合研究所) この報告書の第3.3節に、3人の被験者(点字の触読がそれほど早くない被験者A、非常に習熟している被験者C、それらの中間に位置する被験者B)による正読文字数や、点字を読むときの指の軌跡が出ています。 これによると、点字の触読がそれほど早くない被験者Aで1分あたり60文字程度、非常に習熟している被験者Cで1分あたり260文字程度とのことです。 また触読するときの指の軌跡も興味深く、被験者Aでは一字一字迷いながら指が動いている一方、被験者Cではほぼ迷うことなく一直線に点字を読み取っていることが分かります。 一方晴眼者が読書する場合の速度はどれくらいでしょうか。 速読関連のWebページで、文章の読解速度を測定できるサイトがいくつかありました。 → あなたの読書速度を測定します! (日本速脳速読協会福岡教室) → 読書速度の測定 (Kentei.com) 速読の技能を持っていない私が実際に試してみたところ1分あたり600~700文字でした。 これと比較すると、点字読解に熟練した方でも晴眼者の約2.5倍遅く、点字に慣れていない方だと約10倍も遅いということになります。 社会福祉法人 日本点字図書館には、10万冊もの点字図書の蔵書があり、ハリーポッターシリーズ(和訳)もありました。 ちなみに「ハリーポッターと賢者の石」は全6巻だそうです。 実際に視覚障害者の方とお話したことは無いので、点字図書を読むときの苦労は想像でしか分かりませんが、とても精神的に疲れそうな気がします。 もうちょっと優れたユーザーインターフェースがあればいいのですが、今のところは点字が最善の方法なんですかね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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