■レビュー内容
「体にアザがないのよ…ほっとした…」
物語の展開の速さにハラハラドキドキです。こんな展開でしたっけ?数十年前に何度か読んだだけなんで、全く覚えてませんでした。小田切さんってこんなに早く退場だったんだ…。ここからは、主人公が倫子の娘に移るんでしょうねぇ。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
倫子は、小田切のもとを飛び出し街を彷徨い、結局小田切に助けられる。自宅の近くまで来ていたことに気付き、自宅へ寄ってほしいという。そこには、やつれ果て酔って眠てしまっている父がいた。小田切の自宅に戻ると、曽根原が待っており、取り引きを持ち掛けるのだった。
変身人間は、酷く短命なことを指摘した曽根原は、延命の研究をする代わりに自身の研究に協力しろという。小田切は、自分達が短命なことを知っており、自分の母親もそうであったし、倫子の母親のことも指摘するのだった。
曽根原を信用できない小田切は、彼女の研究成果だけ頂くことにし、曽根原の自宅へ向かう。研究成果を持ち出し逃げようとするが、小田切の体調が急変する。そこへ、曽根原を訪ねて慎也と父がやってくる。小田切は、今お前を止める力は出せない、二人のもとへ行けばいい。だが、いずれ戻ってくると言うのだった。
倫子は、寂しさのあまり慎也と父のもとへ戻る。何があったか尋ねる父に何も答えられない倫子。慎也は、変身のことは伏せて話そうという。曽根原のこと、舞子の死のことを話すのだが、やはりここでは暮らせないのだと理解するのだった。
小田切は、戻ってきた倫子を受け入れる。残された時間が少ないと悟った小田切は、倫子に睡眠薬を飲ませ関係を持つ。意識のないまま小田切と関係を持ってしまった倫子は、小田切のもとから逃げ街を彷徨う。自殺を試み意識を失った倫子は、小田切周辺を探っていた曽根原に捕まってしまうのだった。
曽根原は、倫子が妊娠していることを知ると、小田切との純血種が生まれると喜ぶ。そして、用済みとなった小田切の抹殺を諮る。倫子が捕まったことを知った小田切は、やって来た慎也と共闘、曽根原に指定された場所へ小田切が、曽根原の自宅に慎也が向かう。だが、倉庫へ向かった小田切は、警察に包囲されてしまうのだった。
曽根原の自宅で倫子を見つけた慎也は、同時に曽根原の研究資料から倫子の妊娠を知る。慎也に知られたくなかった倫子は、豹となって慎也から逃げてしまう。小田切が包囲されている現場に向かった倫子は、小田切の脱出の隙を作り、二人で逃げ出すのだが、警察の銃撃で負傷してしまう。車で現場に向かう慎也の前に傷ついた二人が現れる。倫子を車に乗せ、小田切に車に乗るよう言うのだが、小田切は爆弾をくわえ、警察の前で自爆してしまうのだった。
重症の倫子を抱え慎也は、曽根原の自宅へ向かい曽根原を脅し治療をさせる。曽根原は、闇医者に連れて行き、倫子の治療と出産までの面倒を看させるのだった。
倫子の傷は急速に回復する。胎児の成長も早く数か月で出産を迎える。慎也は、倫子に子供の父親になるという。倫子は、娘の肌に痣がないことを喜び、幸せを感じるのだった…。