はしご
息子によると、娘は、当直の はしご を、しているらしい。 大変な仕事を、選ばしたものだ。 私と家内は、こんな大変な仕事とは、露ほども知らなかった。 昔(この言葉を、頻繁に使うようになった。 いと恥ずかし。)、息子が、確か、小学校生の頃だった。 家内と娘が、大丸 心斎橋店で買い物をしている間、息子と私は、映画を、観に行くことになった。 映画を、観終って、映画館から出てきたら、息子が、「もう一軒行こう、お父さん」と、言う。 仕方なく息子に引っ張られて、映画の はしご を、した。 映画の はしご なんて生まれて初めてだった。 さすが、元映画俳優の孫では、である。 映画を、観終って、「はよ(大丸へ)行かな。お母さんとお姉ちゃんに、怒らえるど(ぞ。 ど は、紀州弁)。」と、二人で、急いで大丸へ、帰ったら、家内と娘は、まだ買い物中だった。 どころか、まだまだかかるとのことである。 もう一本観られたなあと、思った。 が、流石の息子も、もう はしご を、しようとは、言わなかった。