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カテゴリ:【物語】桃剣幻想記
桃剣幻想記 4 ~解放~ リンは、剣から浮き上がっている不思議な文様が 気になり、思わず手をのばしました。 「リン?」 通鷹がリンをみて、ようやく剣から不思議な文様が 浮き上がっていることに気づきます。 「危ない…!」 急いで、リンから剣を遠ざけようとしましたが、 時すでに遅く、リンは通鷹の持つ蒼い剣に触れていました。 リンが触れた瞬間、薄くぼんやりと光っていた文様が 大きな光を放ちました。 それと同時に風が巻き起こり、文様が大きく部屋いっぱいに 広がります。 星をかたどった不思議な図形から、たくさんの見たことのない 文字が浮かび上がり、風とともに部屋の中を渦巻きます。 通鷹がリンから剣を引き離すと同時に、 文様が膨れ上がるようにして広がり、ぱあんとはじけて おさまりました。 「今の…」 目を疑うような有様に、リンは不安になりました。 何かまずいことでもしてしまったかと、思った時、 近くでどさりと音がします。 「通鷹」 振り返って、体を震わせます。 通鷹が剣を抱えたまま、畳の上に倒れていたのです。 急いで、近寄って抱き起こします。 通鷹から剣を引き離し、おでこに手をあてます。 ひどい熱に驚いたところで、縁側から来訪者が現れました。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.26 08:10:00
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