江碧鳥逾白
山青花欲然
今春看又過
何日是帰年
広く知られる律詩の「春望」と共に高校の漢文教科書に載せられている、有名な杜甫の「絶句」で、次の様に読める唐詩です。
江(こう)碧(みどり)にして鳥(とり)逾々(いよいよ)白(しろ)く
山(やま)青(あお)くして花(はな)然(も)えんと欲(ほっ)す
今春(こんしゅん)看々(みすみす)又(また)過(す)ぐ
何(いず)れの日(ひ)か是(こ)れ帰年(きねん)ならん
揚子江の水は青々とし、飛ぶ鳥はますます白く、
山は緑になり、花は燃え出さんばかりだ。
今年の春もみるみる過ぎ去ろうとしていて、
何時になったら故郷に帰る日が来るのだろう・・。
高校1年生の漢文試験時には、「この絶句の魅力は何処か?」と言う問いでしたが、「碧と白、青と赤と言う色の対比」と言うのが正解だった様ですが、当時の私は正解に達しなかったと記憶しています。
大型連休が過ぎて、躑躅が盛りとなって春爛漫ですが、この唐詩を読みますと、自分の老齢が講じて来ることを自覚しますし、大学同期生もポチポチと鬼籍に入り出しましたし、私が何時まで人生を過ごせるのかと寂しい思いに駆られてしまいます。
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