大学の同期生が、親切にも富士美術館の招待券を郵送してくれましたので、好意に甘えて早速訪問してみました。
上村松園、松篁、淳之、と言う親子3代の三代展として、2月11日から3月13日まで開催されているのです。
美人画で知られる上村松園女史ですが、絹布に描いた気品溢れる日本画に感心させられました。
代表作の「鼓の音」は1940年の作品
ニューヨーク万国博覧会に出品され絶賛を博したこの作品は清新な色彩や円熟した筆づかい、朱に染めた振袖に金の鳳凰紋の帯を締めた美人画は、「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」という松園の言葉通り、たおやかで気品あふれる女性です。松園は1948年には女性として初の文化勲章も受賞しています。
1922の作品は「楊貴妃」
世界の3大美女とされる中国美女の筈ですが、瓜実顔におちょぼ口で日本美人の典型となっています。
風呂上りですのか胸を開けているのですが、色気と言うより気品を感じてしまうのが松園の力量の様で、子や孫にさえ、その気品さは伝授出来なかった様です。