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February 22, 2007
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カテゴリ:MBA留学

アントレプレナーシップのケースで、超有名なSocial Enterpriseが出てきました。
アントレの授業の第二回で、これを出してくるとは、HBSのSocial Entrepreneurshipへのコミットが伺えてうれしいものです。


Social Enterpriseの名前は、「アラビンド眼科」
インド南部にある、白内障治療に特化した病院です。
インドの失明は大半がこの病気によるらしいです。

何がすごいかというと、患者さんの3分の2以上は貧困層の人々で、この病院は彼らをタダで診療しているのです。
当然ですが、貧しい人が失明してしまうと、働き口が事実上なくなって、まさに地獄。なので、この治療の社会的インパクトはかなりでかいといえます。
それなのに、病院の利益率は50%以上
寄付金が収入としてどかんと入るからでしょ、と思ったのだが、寄付金は収入のたったの10%。

じゃあ、なんでこんな事業モデルが成り立っているの?ということを、クラスでディスカッションしました。

いくつか成功要因があるようです。

-  診療費を払っている3分の1はお金持ちでかなり高い診療費を払うので、貧困層の治療コストがまかなえる(病院は、レベルの高い技術を導入したり、診療費を払う人の病棟を立派にしたりして、診療費を払う患者さんの満足度をあげようとしている。あと貧富の差が強烈にある国だからこそ成り立つモデルですよね)
-  患者さんの診察・手術・手術後のケア、という一連のプロセスを、まるで工場のコンベアーみたいに効率化することで、患者数を増やし、患者さん一人当たりのコストを最小化
-  手術にはIOLという人口レンズみたいなデバイスが必要なのだが、この製造工場を自前で保有し、輸入品の10分の1のコストで製造
-  貧困層の患者さんを、周囲の村々から発見し、そこから病院まで連れてくるというフローは、コストがかかるので、ドナーに委託している
-  社会的ミッションがあるので、優秀なお医者さん・看護士さんを、低コストで雇え、普通の病院よりも長時間働いてもらえる。また、海外の大学や大病院から一流の技術をただで供与してもらえる

それにしても、50%以上の利益率とはすごいですよね。
この病院の創設者は、この内部留保を使って、この病院モデルを世界中に広めるのが夢だそうです。
マクドナルドとコカコーラ並みの世界のメジャーブランドになる」べくマーケティングを行うとのこと。


結局、アントレプレナーって、単なるアイディア屋さんじゃなくて、アイディアの実現のためにどれだけ外部のリソースを集めてこれるか、というコーディネーション能力が問われるんだなあ、と思いました。
特に、ノンプロフィットの場合だと、ますますリソースが少ないから、そういうコーディネーション能力だとか、リソースを集めたついでにリスクもリソース提供者にうまいこと肩代わりしてもらう、みたいなふてぶてしさと計算高さも必要なのかなあと思いました。

授業のあとに、この病院で働いていた友人からビデオをもらいました。ご興味のある方はどうぞ。

http://www.aravind.org/ivisiongoogle.htm



*    *    *


この授業のあとに、日本の高度経済成長のケースがありました。

詳しい議論展開は書きませんが、クラスメート達はかなり準備をしてきて、日本人の僕でも「なるほど!」とうなる意見が一杯出てきました。

最近のクラスのダイナミクスは、発言のための発言はやめて、意味のあるtake awayを得られるレベルまで掘り下げた議論をしようという意識が強いので、発言者は前の人の意見を踏まえてそれに自分の意見をbuild-onするというやり方が徹底しています。
入学前に「HBS professors aren't soloists, but rather conductors who every day orchestrate a stimulating rapid-fire discussion, playing off all ninety minds in the room to analyze and synthesize the situation」ということを聞いて、「んなわけねーだろ」と思ったのですが、最近は「オーケストラ」に近い状態で、演奏者の協調性だとか切磋琢磨な感じが出つつあります。


*    *    *


明日のLCAも重いトピックの議論です。

1995年、軍事政権下のナイジェリアで事業を行う石油会社。

自分たちがオペレートする油田のある地域には、政府から迫害されている少数部族が住んでいる。
その石油会社は、その部族の生活レベルの改善のために寄付をしたりしていたのだが、それでも海外のマスメディアや人権団体からは「本来ならその部族に帰属するはずの石油をお前たちが搾取している、けしからん」とか「そもそも環境を破壊して地元住民に迷惑をかけているのだから、多少寄付をするくらいじゃ解決になってない」とかの批判をうけまくっている

で、ついにその少数部族の有力指導者がひょんなことから軍事政権に逮捕されて、たいした裁判もないままに死刑判決を受けてしまった。

国際社会からは、「石油はナイジェリアの貴重な外貨獲得源なのだから、石油会社はナイジェリア政府に対して発言権があるはず。死刑宣告を受けた指導者を助けるべく行動をとるべきだ」という圧力がかかる。
でも、相手は軍事政権だから、たてついたら何をされるかわかりませんよね。事業が政府に強制収用されてしまうかもしれないし、下手すると石油会社の人間が危害を受けるかもしれない。
そもそも、一企業が政治問題や社会問題に対して、どこまで関わるべきなのか?


熱い展開になりそうですね。






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Last updated  February 22, 2007 01:33:54 PM



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