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カテゴリ:ひろし少年の昭和ノスタルジー
6年生夏休みの臨海学級は伊豆下田に決まった。宿泊先は下田蓮台寺にある蓮台寺荘と清流荘を貸切るとのこと。なんとどちらも高級旅館で小学生にはもったいないと言う父兄たちもいたが、貸し切りのうえ一部屋6名のぎゅうぎゅう詰めでかなり値引きしてもらったため、それ以上の文句は出なかった。噂ではこの高級旅館を選んだのは、ひろし君たちの担任である松川先生らしい。 1組から3組が清流荘で4組から6組が蓮台寺荘という振り分けとなり、ひろし君たちの6年1組は清流荘に泊まることになった。この清流荘にはプールがあり、大浴場の小窓から直接プールへ出ることもできた。ところがその小窓が曲者で、女風呂の小窓から水着に着替えた女子が出てくるたびに風呂の中が丸見えになってしまうのである。 そしてその小窓が開いたとき、偶然マドンナ・野添小百合の裸がひろし君の目に飛び込んできたのだ。ほんの一瞬だったので彼女は気付かなかったようだが、ひろし君の眼にはしっかりと彼女の裸が焼き付いてしまった。ところがひろし君はちっとも嬉しくない、それどころかなんだか小百合に申し訳ない気持ちで一杯になってしまった。幸い他には誰も見ていなかったようなので、ひろし君一人の秘密にしておくことにした。 こんなハプニングもあったが、無事3泊4日の臨海学級は終わった。そして夏休みも終わって新学期が始まったのだが、担任の松川先生が視聴覚室にクラスの全員を集めて、臨海学級の様子を撮った8ミリ映写会をすると言うのである。 まずは海水浴場の砂浜に埋もれて遊んでいる佐川君が映された。そのあと全員の地引網風景や水泳達者な10人の遠泳が映されたりと、思い出に残る数々のシーンが映されてゆく。さすが新しいモノ好きの松川先生だと感心していたら、突然男風呂の中が映されるてゆく…。そして森下君が体を洗っている映像が大写しになり、なんと彼のおちんちんがモロ丸写しになっているではないか。 「おーっ」、「いやだー」、思わず歓声が上がり全員が大笑い。当の本人である森下君は真っ赤になり頭を掻いている。森下君のちんちんはまだ赤ちゃんのように可愛いいけど、もしこれがそろそろ毛が生え始めている自分だったら、恥ずかしくて明日から学校へ来れないかもしれない。それにしても松川先生、これはちょっとやり過ぎでは…、と感じたひろし君だったが、結局みんなと一緒に笑っているばかりだった。森下君ごめんなさい。 作:五林寺隆 下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.06.13 11:29:20
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