異世界モノって多くなってますが、これもそんな一冊です。
異世界図書館へようこそ
三萩せんや
異世界図書館へようこそ 角川スニーカー文庫
三萩せんや
まず作品が始まってすぐの主人公がクソです(笑)
自虐的もいいところ。
大学生時代はネトゲ廃人で就職失敗。
物凄く後ろ向きな思考回路で行動してます。
そんな主人公・寺沢優一が久々に祖父の図書館を訪れたところから急転直下、生活が一変します。
なにせ、その図書館ごと異世界に転移してしまったので。
もはや就職どころではないって事体ですが、図書館が飛ばされたその土地の女王・リーネ(Sっ気タップリ)に図書館の運営を命じられます。
館長としてしっかり働いて利益を出せ!
って感じで初就職。
その異世界には本というものが存在しません。
中世的な世界観なのに壁画・地上絵・石版。
ちなみの女王陛下は異世界のソロバン的なものでパチパチと計算するタイプの人です。
金髪碧眼の美人ですけど。
で、その女王陛下の妹で騎士団長のベル(金髪碧眼美少女)が主人公と行動を共にするんですけどベルは脳筋の残念美少女でした。重度の武器メイニアで初めて目にした本「世界の武器防具大全」に瞳をキラキラさせながら大興奮。
任務を忘れ本の世界にトリップ。
脳筋(のうきん)とは、サブカルチャーにおける性格の類型の一つ。「脳味噌まで筋肉(で出来ている)」の略称で、単純な思考の体育会系キャラクターや猪突猛進の熱血漢を揶揄した言葉。
なお英語においても、体が大きく筋肉質の愚かな人間(特に体育会系や野蛮な人間)を指すmeatheadという俗語がある。
(Wikipediaより抜粋)
ベルはそういうキャラです。
憎めない可愛らしさもあるんですが脳筋。
でも良いキャラです。
主人公にあからさまな好意を寄せてますし。
そしてタイトルにも堂々とあるように異世界の物語ですから、テッパンなファンタジーキャラであるエルフが登場します。
他に猫耳族とかウィル・オ・ウィスプ族(妖精さん)とかドワーフ族とかドリアード族が主要キャラとして登場。当たり前のように猫耳族の語尾には「ニャ」ってついてました。
作中から一例を挙げると「食べろにゃ。ごちそうにゃ。丸焼きにするといいにゃ。」って感じです。
やはりファンタジーに亜人種は必須だなと思います。
登場するだけで物語の幅が広がるので。
明るく楽しく朗らかで好みの内容でした。
シリアスなのも好きなんですけど、読後感が最悪ってぐらいに暗い本を読んだら翌日までなんともスッキリしない気分が続いたりします私。
だから明るく幸せな本が好きです。
この作品は続編が何冊も出せそうな最後だったので、そのうち続編が読めそうな気もします。
面白かったので発売したら確実に買います。