ソードアート・オンライン 17 アリシゼーション・アウェイクニング の続きです。
長かった.....
でも読む価値はある。
そういう小説です。
ソードアート・オンライン 18
アリシゼーション・ラスティング
川原礫
ソードアート・オンライン 18 アリシゼーション・ラスティング 電撃文庫
川原礫
プロジェクト・アリシゼーションに突入してからそれまでのテンポの良さを感じなくなって途中で冗長だなと感じたりもしてたんですが18巻でいろんなことが決着し、これまでの話の流れが無駄ではなかったと感じさせる面白さ。
この巻は以前のようにテンポよく面白くて買った当日にアッという間に読み終えました。
主人公のキリトが復活して、今まで読んでて感じてた鬱憤が解消されスッキリ爽快。
今回は仮想世界と現実世界の両方がバランスよく描かれ、近未来に実際に起こりえるであろう問題、人工知能に人権を認めるか?という世代や思想・信条によって激しく意見がわかれそうなテーマも扱われてます。
仮装世界でのボトムアップ型人工知能は人間そのもので、その世界では現実世界に肉体のある人間と人工知能をみわけることはほぼ不可能。将来的には仮想現実世界で働き生活する時間が増えていき、その世界で結婚し家族を得る人も確実に現れる。そのときに、その相手が生身の肉体を持った人間か人工知能かというのは意味がなくなってるかもしれません。
そう考えると世界が無限に広がっていきそうで楽しいです。
が、当然ながらいいことばかりではなく進化した人工知能を兵器に搭載したら凄まじい戦果を上げる無人兵器ができあがります。実際にロボット産業は軍がパトロンになってることも多いですし。
作中では世界は紆余曲折しながらも正常に進化していきそうです。
物語の中でぐらいは幸せな世界を楽しみたい私は、ひたすら鬱展開が繰り広げられる物語が物凄く苦手です。そういうのを見たり読んだりしたらゲンナリします。
さて、話を戻すとアリスを助けるために仮想現実に取り残され、その中で200年という歳月を過ごしながらも人格が壊れることもなく脳の寿命も尽きることなく生還したキリトとアスナは現実世界で人工知能アリスと対面し、未来への希望を語りキリト・アスナ・アリスの三人で進化した仮装世界アンダーワールドに帰還します。
まだ未読の人の邪魔にならないようにかなり端折って感想を書いてますが、最悪の敵であるPoHとの戦いは一応ではありますけど決着しました。
プロジェクト・アリシゼーションも完結し、次からは新章に突入するようです。
この巻の最後の方で進化したアンダーワールドの姿が少しだけ描かれてるんですけど、いかにもなファンタジー世界とスペースオペラを融合したような、それはそれでタマラン!ぐらいに面白そうな世界でした。ぜひともその世界の物語を読んでみたいって思うぐらいに。
次に待ち受けるのは最大最後の戦い「知性間戦争」らしいです。
読んでて榊一郎の小説スクラップド・プリンセスの終盤を少し思い出してしまいました。