出版順でいくと 魔法科高校の劣等生SS の次の巻になりますが内容的には 魔法科高校の劣等生 19 師族会議編 (下) の続きになります。
発売直後に読んでたんですが、イロイロ読んでるので感想を書くのも遅くなってます。
魔法科高校の劣等生 20
南海騒擾編
佐島勤
魔法科高校の劣等生 20 南海騒擾編 電撃文庫
佐島勤
主人公・達也の上級生であり卒業組でもある 中条あずさ・服部刑部少丞範蔵・沢木碧・五十里啓・千代田花音・桐原武明・壬生紗耶香 が卒業旅行で沖縄に向かうときに、達也・深雪 も十師族四葉家の用事で沖縄に向かうことになり、いつもの主要メンバーでる 北山雫・光井ほのか も雫の父で大実業家の 北山潮 が出資する久米島沖の人工島「西果新島」竣工記念パーティーに参加するために沖縄に。
で、これだけのメンバーがそろって物語的に何事も起こらないはずがない。
作中では世界情勢の影響で鎖国状態にあるオーストラリア軍と大亜連合反講和派が組んで日本に対する破壊工作を仕掛けてきますが、そこに魔法科高校の卒業組のメンバーがからんで大活躍。マジで学生か?って戦闘力です。
魔法科高校の中でも優秀なメンバーがそろってたからこそではありますが。
普段はおとなしく気の弱いイメージしかない 中条あずさ も情動干渉魔法「梓弓」で危機脱出。その見た目の幼さに油断したのが敵の敗因でした。
しかし今回はオーストラリア軍の魔法師として登場した ジャスミン・ウィリアムズ も見た目の恐ろしいほどの幼さで大活躍。でも中身は29歳という脅威の人物でした。
そのオーストラリア軍と大亜連合反講和派に対向するのが達也の所属する独立魔装大隊と、少し前までは敵対していた大亜連合 陳祥山(チェン シャンシェン) 呂剛虎(ルゥ ガンフウ)。
日本と大亜連合の休戦協定が結ばれたからには、それを邪魔されては困るってことで今回は協力。味方としては心強い。でもいずれ確実に敵になる人物達ではあります。
兄妹で婚約者なんてことになってる達也と深雪の関係は今のところ大きく変わることもなく物語りは進んでます。大きく変わったら大問題ですけど。
倫理的に。
でもあの世界の四葉家は何でもアリみたいな十師族の中でも独特の家なんですよね~。
変わったといえば深雪が達也を呼ぶときに「お兄様」から「達也様」になって、深雪の中では二人の関係性は徐々に進行していってるようです。
二人は建前上は従兄妹で婚約者ってことになってるので「達也様」と呼ぶのは何の問題もないんですけど、読んでて少し違和感はありました。「お兄様」で慣れてしまってるので。
さて次巻からは三年生の部がスタートするらしく『動乱の序章』編になるようです。
発売は2017年。
物語の世界は益々不穏になりつつありますが、大事件が勃発し愉快な新入生も登場するらしく待ち遠しいったらないです。