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真理を求めて

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2010.01.20
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カテゴリ:政治
再審によって逆転無罪となったえん罪によくあるパターンは、物的証拠が一つもないのに、共犯者とされる人間の証言だけで主犯とされたケースだ。民主主義国家の裁判であれば、本来ならこのようなずさんな証明では有罪にならないのが普通だろうと思う。しかし、日本では取り調べの段階で精神的に追いつめることによって、やってもいないことを自供するようなことが起こる。この自供を元に起訴されると、たとえ法廷でその自供を否定しても、最初に自供したということで有罪にされるケースが出てくる。そしてこれがえん罪につながることになる。

他人を陥れるために証言するような人間は、本来はその人間が主犯格であるのに、誰か他の人間を主犯にすることが出来れば自分の罪が軽くなるという利益を求めて嘘の証言をする場合がある。だから、その証言がどのような利害関係を持っているかは、その証言が信じるに値するかを決める重要なポイントになる。物的証拠がなく、単なる自供や証言しかないという場合、それは、それのみで犯罪性を証明するようなものにはならないと考えるのが、論理的には正しいのではないかと思う。

さて

「「民主党政権は30年続く」はずだったが…1月16日22時6分配信 産経新聞」

というニュースを見ると、

「ところが13日になって、「30年は続く」はずの民主党に激震が走った。東京地検特捜部が陸山会や小沢氏の個人事務所、大手ゼネコン「鹿島」本社などの一斉家宅捜索に踏み切ったのだ。さらに、翌14日に自民党が開いた勉強会で、石川容疑者の元秘書で不動産会社経営の金沢敬氏が爆弾発言。小沢氏の公設第1秘書の大久保隆規容疑者が逮捕された昨年3月3日に、石川容疑者から金沢氏に電話があり、「(小沢氏から)何かまずいものがあれば隠せと言われた。準備しておいてくれ」と頼まれたというのだ。要するに小沢氏から指示で石川容疑者が西松建設事件に関する証拠隠滅を図ったと証言したわけだ。石川事務所や関係者はこの証言を否定したが、もし証言が事実なら大事件である。」

という記述がある。一応は新聞記事なので、最後に「事実なら大事件である」と語って、これがまだ事実として確定してはいないということを書いてはいるが、それならこのようにセンセーショナルに、感情をあおるような書き方をすべきではないと思うのだが、まるでゴシップネタをおもしろおかしく報道する週刊誌のような書き方をしている。このような記事を書くから、産経新聞は新聞の中でも記事に対する信用度が低いのではないかと思う。

事実であるかどうかを確認もせずに記事にするということにも問題があるが、ここで証言をしている金沢氏なる人物が、どのような利害関係を持っている人間なのかがここでは全く考慮されていない。この人物に関しては、様々なところに胡散臭い人物であるという情報があふれている。たとえば

「青山貞一ブログ「小沢捜査~裏切り秘書<金沢敬氏>の正体??」」

というエントリーに寄れば

「金沢氏が石川議員の私設秘書をしていた、08年9月から09年7月までの約1年間。もともと政治に興味があり、石川から「だったら将来は参議員選挙で民主党の公認を取らせてあげます」と言われ、無給で私設秘書をすることになったという。
 ところが、昨年7月、石川さんから「金沢さんの公認は無理だ」と告げられて激怒。政治のド素人がたった1年間、私設秘書をしただけで公認がもらえるはずもないが、この一件で石川議員と袂を分ち、地検に駆け込んだ、という経緯だ。
 「金沢さんは、政治家になりたくて仕方がない。どうしても民主党から立候補したかったのに、かなわなくなり逆ギレした形です。」

ということが記述されている。ここには、金沢氏が抱える利害関係がはっきりと見える。このような利害関係を抱えた人間の証言は、それだけで少し差し引いて受け取るべきだと考えなければならないだろう。

また、この金沢氏が、人間的に信用が出来るのかどうかに疑問を提出する情報もある。

「カナダde日本語「石川知裕議員の元秘書、金沢敬氏の正体」」

の記述では、

「ある北海道在住の女性が、立地条件にしては値段のお手頃な「ふくまる不動産」の物件に引っ越すことになったまではよかったんだけど、入居前に部屋を見るので、社長が一緒に立ち会うことになっていたのに、一時間待っても来ないので電話したら、下記のようなものすごい暴言を吐かれたそうだ。」

ということが報告されている。その暴言は

『だから謝っただろうが!オレはアンタと違って
忙しいんだよ!クソババア!行けないったら行けないんだよっ!ババア!』
『アンタみたいな面倒な客、イヤだ!もういいっ!イヤだから金返すから 契約、止めてくれ!
金、返すよ!出て行ってくれ!』

というものだったという。

ジャーナリストの浅井久仁臣さんに寄れば、水谷建設という会社が、知っている人の間ではどれほど信用のないひどいところであるかは分かっていたという。今、金沢氏という人物に関しても、ちょっと検索して調べるとこのような情報がすぐに出てくる。このようなことを、大マスコミが知らないはずはないだろう。ところがマスコミにはこのような情報がかけらも見られない。

このことの解釈は二つしか考えられない。一つは、浅井さんや上の二つのブログが流す情報が間違っているという解釈だ。そうであればマスコミがこのことを知らせないのも正当性がある。だが、上のことが間違っているということは、水谷建設や金沢氏が語ることに信頼があるということになる。そうであれば、その証言によって小沢氏をはじめとして、その関係者が法によって裁かれることになるだろう。果たして、本当に有罪に出来るかどうか、その結果を見ることが出来れば、これらの情報が間違っているかどうかが明らかになるだろう。もし、この証言だけで有罪にまで追い込めないとしたら、浅井さんたちが語っていることの方が正しくて、マスコミは意図的にこの情報を流さなかったのだと解釈できるだろう。

それでは、もう一つの解釈として考えることが出来る、マスコミがわざとこの情報を流さないということの理由を考えてみよう。それは、水谷建設も金沢氏も信用のおけない人々なので、この情報は元々でたらめだったのだが、小沢氏のイメージを落とすには有効だと判断して、でたらめだと分かっていたにもかかわらずそれを出すだけのメリットがあると、マスコミが判断したのだと解釈できる。産経新聞が姑息なのは、「もし証言が事実なら大事件である」と仮言命題にしていることだ。事実なら大事件だが、事実でなければ大事件ではない、と当たり前のことを言っているだけだと開き直れるからだ。だが、この書き方で、自分が報告していることは本当はでたらめである可能性が高いのだと、語るに落ちていると僕は感じる。





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最終更新日  2010.01.20 09:59:42
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