ペナルティ
探し物をしていて、息子のランドセルを開けてみた。パンドラの箱であろうと予想はしていたが。国語算数理科社会図工音楽書写全ての教科書とノートが入っている。入れ替えていない模様。それらの隙間にプリントや返却されたテストが大量に挟まっている。もしやと筆箱を開けると削っていない鉛筆が2本。あほみたいにちびた鉛筆が1本。消しゴムは体を成さずほぼ残骸。パンドラの箱の最後に残った希望は…テストに悲惨な点がなかったことぐらいか。凸(゚Д゚#)何油断こいてんだゴルァ!!息子を呼びつけ、大きめの雷を落とす。「あんたさあ、学校から持ち帰って見せるものないって言ってたのにあるじゃないこんなに」「今日は無かったんだよ」「じゃこのランドセルに詰まってたのは昨日より前のやつってことだよな?昨日のだったら突っ込んだまんまで出さなくて良いってことなのか?」「…ううん」「じゃ、おまえは嘘つきじゃないか」「今度からちゃんとやるから」「うるさい、おまえの今度と化け物にはあったことがない。毎度同じことの繰り返しで、もうしないって言ったってすぐ約束破る。信用できるか」「本当だよう、今度から嘘つかないよう」「じゃあ、嘘ついたらあんたはどうするの」「え?」「大人の世界では、ちゃんとやりますっていう約束をする時には、もし約束を破ったら罰を受けるっていう約束をするんだ。例えば、この家を買った時にお父さんもお母さんもお金を借りている。その時に、もしお金を約束通り返せなかったら、この家はお金を貸してくれた会社に渡さなくちゃいけないんだよ。約束を守れなければ仕方ない。約束はいつでも守られるとは限らない。だから、守れなかったらどうするかって事も考えて大人ってのは約束するんだ。子供の遊びの約束とは違う。で、あんたは今もう嘘つかない、って約束したよね。その約束は遊びじゃないんだから、約束を破ったら何かの罰があるようにするのが世の中ってもんだ。嘘はつかないって約束する以上、それを破った時にどうするかも一緒に決めよう。どんな罰にするか自分で考えてみな。実際にその罰が実行可能かどうかも考えるんだよ」しばし考える息子。「じゃあ、家を追い出され…」「あんた、本当にそれで良いのかよく考えな。いったん決めたら確実に実行するよ」家を放り出されるというのはさすがに現実的ではないと慌てて撤回する息子。さらに黙考。「…じゃあ、3ヶ月間ドラえもんとパーマンの漫画は読まない」ァ '`,、'`,、('∀`) '`,、'`,、いやいや、笑っちゃいかんのだ。噴き出したいのを我慢する。暇さえあれば何度でも読み返しているドラえもんやパーマンの漫画が読めないのは、息子にはかなり辛いはずだ。彼にとっては十分過ぎるほどのペナルティであろう。ドラえもんの学習漫画というのがあるが、それも一緒に禁止することにした。かわいいのう、と思いながらも表情だけは厳しく「よし、じゃあその約束は絶対に守ってもらうよ」と締めくくった。さあて、いつ約束を破るかなあ、とちょっと楽しみだったりする鬼母なのであった。