愛の昼下がり
フランス人映画監督「エリック・ロメール」の作品が、 ほぼ全て「ボックス・セット」で発売されていましたので、 たまらずほとんど全て買ってしまいました!!「ボックス・セット」にはそれぞれ3枚のDVDが入っていて、 それが「5ボックス」出ていまして、 そのうち「4ボックス」を買いました。 今まで観たいと思って探していて諦めていた作品が、 全て観れるワケでして、これはお金には代えられないと(^^)「エリック・ロメール」監督は、失礼を承知で言いますと、 見た目および年齢に似合わず、 若い男女の「心理描写」および「恋愛模様」を、「自然な会話」と「あざやかな風景および画面構成」によって おしゃれに綴っていく達人でして、 なので「エリック・ロメール」作品は、 若い女性に特に人気があるようです(世代交代を続けながら)。 そしてそのような特徴は、 ボクの大好きな「ウディ・アレン」「トリュフォー」「ベルイマン」と共通するものがあるように感じまして、 ボクの大好きな監督であり、作品群なのであります。 今のところ、朝晩にDVDを1枚ずつ観るペースで ちょうど半分観終わったところなのですが、 いやぁ~~、堪能させていただいています(^^) そしてその中でも特に心に残った作品『愛の昼下がり』を 以下に紹介してみようと思います。『愛の昼下がり』 妻と幼い娘と共にパリ郊外に住むフレデリックは、 パリ市内に友人と共同で会計士事務所を持っています。 彼は妻には欲望を感じなくなっています。 そんな中、彼は旧友の恋人だったクロエと偶然再会し、 恋愛と仕事のことで悩んでいる彼女につきまとわれます。 やがてフレデリックに二人目の子供が生まれます。 だが、この安定した生活に何か物足りなさを感じている フレデリックは、次第にクロエとの関係に深入りしていき……。 1972年公開のカラー作品です。 60~70年代のフランスのカラー映画の色彩が大好きな ボクにとって、もう画面を眺めているだけで 嬉しくなってくるようであります(^^) そして題材や登場人物のキャラも含めて、 何かトリュフォーの『夜霧の恋人たち』『家庭』を連想し、 それもまた「心地よさ」の一因かなと思いました。 登場人物のファッションもメチャ良いです。「エリック・ロメール」作品はたいてい「独身男女」の「恋愛模様」「人間模様」を描いているのですが、 この作品は唯一といっていい、「既婚男の不倫に逡巡する様子」を描いています。 主人公の男が、「男の目から見ても色気を感じさせる」 俳優であること、その奥さんがいかにも頭が良くて貞淑さを かもしだしていること、 いかにも本物の夫婦であるように感じられること(実際に、その娘も含めて本当の夫婦親子が演じているようです)、 秘書の2人を含めて、登場人物に魅力があることなどなど、 観ていて物語にのめりこませます。 ただ、主人公を翻弄し誘惑する女クロエを演じている女優が、「トップモデル」にありがちな、「一歩間違うとニューハーフ」っぽさをかもしだしているため、 主人公が魅かれていく気持ちが理解できず、 この点が残念ではありましたが、 でもしかし、逆に「ラスト」に説得力を与え、 さわやかな後味と感動を与えてくれたかなと実感しました。 まぁ実際のところ、結婚していないボクにとって、 主人公の感じる「倦怠と虚しさ」は本当の意味では 理解できていないとは思うのですが、 しかしネタばれ承知で書きますが、 よく言われる「男と女は3~5年住むと飽きて」きて、 あとは「男女関係」でない関係(「兄妹」とか「母子」とか)に 転移するか、浮気をしてしのいでいくしかないみたいな格言は、 必ずしも誰にでもあてはまるものではなく、「あたりまえ」と思って「目を向けてもいなかったこと」にはたと気づき、 思い切って実行することによって、「倦怠と虚しさ」は乗り越えられ、さらに「絆を強くする」ことは 可能であり、これこそが逆に「格言」なのでは?と思えてきました。 まぁこれは、この作品において、主人公の奥さんが魅力的で、 誘惑してくる女がやめておけってタイプの女であるがゆえに リアルな教訓を実感できたのかもしれませんが、 でもしかし、「夫婦関係」「恋人関係」に悩んでいる人は、 この「映画」を観ることによって、「燃えあがる思い」とともに、大きな「得るもの」を 実感すること間違いなしだなぁと思いました。「エリック・ロメール」の諸作品の中では、 いろんな意味で異色作だなぁと思いました。「本体HP」の「好きな映画コーナー」に「愛の昼下がり」を載せましたので、 もしよかったら覗いてみてくださいませ(^^) はっきりした確証はないのですが、 ボクが肌で感じた実感として、 今回の選挙で小泉政権は確実に終わるように思えてきました。 そのあとどうなるかとかまではわかりませんが、 とりあえずまずは小泉政権が終わってくれないと困ると 思っている者の1人として、 はっきりした根拠はなく、肌で感じる直感ではありますが、 なぜか、まずは安堵感を感じています。 まぁアメリカの出方次第なのではありましょうが、 とりあえずこの直感が当たることを心から祈っています。 そして天木直人さんが当選するという超ビッグ・サプライズが 起きたなら、心から祝杯をあげたいなぁと思っています。