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カテゴリ:イベントのお仕事
越後妻有にきて、いち、にい…9ヶ月半。
自然を満喫しながら良い仲間スタッフたちにも恵まれ、全般的には随分満足している。 週に一度は東京に出て代官山の本社で長~い会議があり、まぁそれなりに都会の情報も得るわけである。 よい。 だがですね、当初からうすボンヤリとした、けれども大きな不安が頭の中にはあったのである。 私のいる会社も芸術祭も「美術」の世界である。 むかーし学芸員になりたかったくらいなので、私も美術に馴染みが無いわけじゃない。 が、今の専門はパフォーミング・アートだ。 専門、というのは、私に専門的知識があるという意味ではなく、そういう担当としている、ということ。 もちろん、現代サーカスとか大道芸とか、一般の人より強い部分はある「はず」、との自負はある。 ががっ。 いかんせん、そういう世界に飛び込んでたったナニ?5年? いい歳してひよっこにもなってないじゃないですか~。 この恥さらして、それでもやっていく。 やってみる。 外の人がくると内心赤面の連続だが、平然と、誠実に。 そしてコッソリ勉強するしかないじゃない~。 ああ、でも勉強する時間すら、今はあんまり無い。 先日。 国立劇場の文楽人形遣い、勘緑さんと半蔵門で会う。 大地の芸術祭での公演「語り伝へ唄い繋ぐ日本の心情」の打ち合わせである。 勘緑さんは修行30年。 でも文楽の世界では、一人前になるまでとーーっても時間がかかる。 だからたぶん、勘緑さんも若手。 なんと大のサーカス好きである。 打ち合わせから脱線して、妻有のこと、サーカスのこと、いろんなことを話す話す。 そうするうちに、うすボンヤリと、何かの予感が浮かんで消える。 うーん、と考える。 勘緑さんは言う。 「で、俺に何してほしいんだ?」 私は答えた。 「妻有で、いっしょに何かつくる相手になってください!」 そう、私には仲間が必要なのだ。 勘緑さんを仲間とは、随分図々しい話だと後になって思ったが、もう言っちゃった。 行動の基本は一人でも、何かをつくり上げるとき、一人ぽっちでは無理なんだ。 アイディア出し、助言、批評、褒めること、手を携えること…。 舞台にはそれが必要。 地元のひと、実力あるプロフェッショナル、ゆるやかで、ここぞというとき「わッ」と集まれる、本当のチームが必要。 一歩踏み出せ。 踏み出すために、必要なこと1つずつ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年05月07日 09時08分11秒
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