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テーマ:ヨーロッパ旅行(4187)
現在のボローニャ大学本部から数ブロックはなれたところに、古~いレンガ造りの建物があります。 相当歴史のある建物にみえますが、それもそのはず、中世~ルネサンス時代にかけて、実質的にボローニャの支配者であったベンティヴォーリオ家のお屋敷ということでした ・・・といっても、これは建物の裏口。お屋敷らしい美しい正面は工事中ですっかり養生幕に覆われてしまっていたんです。。残念! ちょっと外観がくたびれてたので、観光案内パンフに載っていた写真を。 中はやっぱり豪華なお屋敷造りなんですね~ ところで、ベンティヴォーリオ家の由来についてはちょっぴりロマンティックな伝説が残されています そもそも、『ベンティヴォーリオ(BENTIVOGLIO)』なんていう名前からして興味をそそる響き。 BEN=Beneの語尾切断形。 良い、とか十分に、なんていう意味ですネ。 TI=君、VOGLIO=Volereの単数直接形。(自分が、または私が何かを)欲しい、とか望むっていう意味。 ・・・直訳でつなげると、「君のことがとっても欲しい」ってか ちなみに、会話として良くつかう言い回しで「Ti voglio bene」というのがあります。「君のことが大好きだよ」とか「愛してるからね」みたいなフレーズです I love you という意味で Ti amo というフレーズもありますが、家族や友達など幅広く使える Ti amo よりも、より親密な関係で使うのが「Ti voglio bene」。 会話では最後につけるbeneを、アタマにつけるために語尾切断してつなげたのが、Bentivoglio、ベンティヴォーリオなんですね ツマリ、ベンティヴォーリオさんの名前は「君をとっても愛してる!」っていう意味なんです。。。。こんなストレートな名前を名乗るなんて、やっぱりイタリア人なんですねぇ~ ・・・ハナシをもとに戻しましょう。 ベンティヴォーリオさんの名前の由来、それは市内中心部の宮殿から生まれた、というお話 ココ、覚えていらっしゃいますか? ネプチューンの噴水のある広場に面したお屋敷、エンツォ王の館です。 自治都市としての独立を果たすため、神聖ローマ帝国を打ち破ったボローニャは、皇帝の息子であるエンツォ王子をこの館に幽閉します。 1249年から、彼がなくなる1272までの23年間をこの屋敷で過ごしたエンツォ王。 豪華な生活は約束されていたものの、宮殿から出ることが出来なかった美貌の貴公子は、館に出入りしていたボローニャの娘、ルチーアと恋に落ちます。 やがてルチーアは一人の男の子を産み、王が彼女にささやいた「君を愛す=Bentivoglio」という名前がつけられた、という物語です。 ボローニャを真の自由都市、芸術都市として発展させたベンティヴォーリオ一族に、そんなロマンティックな由来があったなんて、なんだかステキですね~ (実際には、ベンティヴォーリオという貴族はエンツォ王の時代よりも古くからボローニャに存在していたということが実証されているのだそうです。。。なんだか残念!?) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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