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カテゴリ:ナニワ接客道を極める!
(先回のお話「オカン」な威力-6-)
午前11時に手術室へ入ってから、手術が終了したのは午後3時です。約4時間、長かったのか、短かったのか分かりません。ただ、腹部を開いてから、長時間閉じないというのは、逆に危険を招かないとも限らないそうです。何でも、空気に触れ続けると、内臓というのは、臓器どおしが癒着する危険性があるからだという、、、 手術が終わった午後3時過ぎ、私と父は手術室の隣にある接見室にて手術の担当医から説明を受けました。 母は集中治療室へ移動しており、直接会えるのはもう少し経過を見てから、午後6時くらいからになると言うこと。 医師は重く口を開きました。 「残念ですが、やはり悪性の腫瘍でした。」 ほぼ、想像はしていました。医療の進んだこの現代ですので、あれだけ検査をして他の病名を告げられることの方が奇跡だと感じられていました。 「開腹の手術そのものは成功と言えるでしょう。そして、ガンのそもそもの発生箇所は卵巣からです。」 医師から一枚のポラロイド写真を手渡されました。お腹を開いた時の、内臓が写っているものです。 「…そして、急遽、医師どおしの判断として卵巣と子宮を摘出しました。こちらに、、、」 大豆の形をした銀色の容器。布にくるまれた中にところどころ黒くすすけた、内臓の塊がありました。 その病院からの方針か、どこもそうなのか、家族にちゃんと見せるんですねぇ。今ドキの病院は。 正直言って、自らの母の体内にあった臓器を見るのは少々気が引けます。 口には出しませんでしたが、ふと心の中で思いました。 (俺、こん中に入っとったんやなぁ…) あれから一年を過ぎて、断続的に抗癌剤治療を行っています。4ヶ月の在宅療養の期間を経て、先回までは、一月に一回、1週間のペースだったのですが、次回からは3週間に一度のサイクルになるそうです。 今後、3週間に一度が2週に一度になり、週一回になり、いづれ毎日になるのでしょうか? そして、その後は、、、少しだけ、不安な気持ちになります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 23, 2006 09:45:48 AM
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