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カテゴリ:エッセイ集
一昨日も、似た趣旨のブログ日記書きましたが(6月20日、「放射線~当事者と傍観者の違い」)、最近出た、「週刊現代」7月2日号の煽り記事が余りにも酷くて、どうも腹の虫がおさまらないので、もう一本書きますね。
・自称「マスコミ」なる、煽り系週刊誌 ・自称「善意の科学者」なる、某有名ブロガー ・遠い安全圏に逃げて、放射能情報発信する某有名ブロガー 彼らが、放射能に関して発する情報・論調は、基本的に、 「お前ら、放射能のことなんか、どうせ分からないだろ?どれだけ危険か、俺が教えてやる」といった、「上から目線」、「衆愚」のトーンに溢れています。 彼らに共通するのは、「放射能情報を発信して、それが地域や人々に及ぼした結果に対して、責任を一切負わない」、「その意識さえ、微塵もない」ことです。 だからこそ彼らは、科学的な検証も十分に行わず、メカニズムも明らかにせず、ある時点、ある地点で、高い線量が観測された位で、「この地域は危険、避難せよ」みたいなことを言ったり、ひどい場合は、どこぞのブログやTwitterから引用してきた情報をそのまま流して、「危険」だと言い切ったりします。 それによって、地域が被る風評被害、野菜や住宅が売れなくなる、観光客が来なくなる・・・みたいな経済的損失に対して、彼らが責任を負うことは、万が一にもありません。 一を百にも千にもするような、極端な誇張も、彼らの得意技です。たとえば、「ある地域が危険」という結論を裏付けたいがために、その地域だけ、地表や側溝で線量を測って、他の地域で、ちゃんと地上1mで測ったデータを比較して、「どこどこは危険だ、避難せよ」と言ったりする。 そんなことがまかり通るのなら・・・俺が、そいつらの家の側溝か屋上の水たまりで線量測って、「10ミリシーベルト!危険だ!子供が可哀想!直ちに避難せよ」と、全世界に言いふらしてやろうか? 結局、「週刊現代」をはじめ、彼らのやってることって、それと同じなんだよな・・・レベルがね。 彼らのターゲットは、「衆愚」。もし、読者の皆が、自分の頭で考えることをせず、彼らの言うことをそのまま鵜呑みにして、恐怖に支配され、右往左往してくれたら、もう願ったりかなったりですね。発行部数は増えるし、名前は売れるし・・・。 ですが残念ながら、世の中、そういう人ばかりとは限りません。 ・ガイガーカウンター持っているのは、彼らだけじゃないのです ・放射線被ばくと健康被害の可能性について学び、科学的・臨床的知見を得られるのは、彼らだけじゃないのです ・より安全な環境を見つけ、よりよい食生活・子育てに対する知見を得られるのは、彼らだけじゃないのです。 自分の頭で考え、足で歩き、自分の暮らす地域への責任感から、放射線を深く知り、それをコントロール下に置こうと、意識的に努力している人々は、世の中、大勢いるのです。 今回、「週刊現代」のターゲットとなった、千葉県東葛地域は、その意味では、一番レベルが高い先進地かと思います。ここでは市民の手による、詳細な放射線マップが、多く公表されています。知見も多く得られています。 そんな人たちが多く暮らす地域で、わざと「放射能煽り記事」出したって、意味ないんだよ。情報・データとして何の意味もないし、はっきり言って、有害、迷惑以外の何者でもない。 「理性・知性が衆愚に勝つ」 「責任が無責任に勝つ」 日本は、いずれそうなります。その暁には、煽り系の週刊誌・ブロガーなんて、誰も見向きもしなくなるでしょう。 私は、自分の地元である、東葛地域を愛しています。どこに住んでいようと、この地域に対して、一生涯、常に責任を持って発言したいと思っています。また、その気持ちがある限り、人さまの暮らす、他所の地域に対しても、無責任なことは一切言わないつもりです。 そして、人間として、恥ずかしいことはしたくないと思うのです。「週刊現代」はじめ、「言論」の名にも値しないような屑情報を垂れ流している連中を反面教師としつつ、自分の生き方を改めて、見つめなおしたいと思うのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[エッセイ集] カテゴリの最新記事
遠くに逃げて「危ない」を連呼する人に対する
違和感みたいなのをすごく感じていたのですが、 この前のブログに書かれていることを見てすごく 納得がいきました。それが違和感の正体か!と。 誰が正しいとかじゃなく、彼らは彼らの価値観に従い 生きているし、それが正義だと思っているんでしょう。 でも、あなたの正義が全員の正義じゃないという事は 念頭において配慮しながら発言してほしいものです。 それがたいした影響力がないブログだったとしても 全世界に発信される以上、無責任な物言いには 充分に気をつけていきたいなと思います。 (2011年06月23日 15時02分30秒)
人々をビビらせて、それで売り上げが伸びれば大喜びなんだからもう気にすること無いですよ。
ただ、ろくに調査もしないうちから「安全です」ってテレビで連呼してたから、その反動で疑心暗鬼になったという人が多いので、そういう不安を巧みに利用したなぁ、と思いますね。 ただ自分も反省しているのは、原子力や放射能というものに対してあまりにも無関心というか、無知でした。シーベルトなんて単位も知らなかったし… 反原発、脱原発と言っても、いま既にあるものと完全に手を切るというわけにはいかないんだから、正しい知識を仕入れて判断を誤らないようにせなアカンな、と思います。 (2011年06月23日 15時54分09秒)
だと思います。
今回の件で、考えがクリアになりました。 今回の情報リテラシー問題、投資や事業も同じだと思います。 原爆被災の広島長崎でも、復興しました。 チェルノブイリを持ち出す、知ったかぶりには、嫌気が差します。 自分がソウいわれないように注意も必要ですが。 (2011年06月23日 16時45分57秒)
「人間は自分の過去の判断を正当化するために、あらゆる手段を尽くす。その誤りが証明されると、さらにそれに固執する」・・・ですね。
(2011年06月23日 19時02分27秒)
鈴木さん
投稿ありがとう御座います。「遠い安全圏に逃げて、放射能情報発信する某有名ブロガー」大賛成です。一番嫌なパターンの人間達。 マニッシュ (2011年06月23日 20時31分20秒)
ひろ*さん
>遠くに逃げて「危ない」を連呼する人に対する >違和感みたいなのをすごく感じていたのですが、 私も、彼らに対して感じる違和感が一体何なのかと、3ヶ月間考え続けて、今回ようやく、自分の言葉にすることができました。 >誰が正しいとかじゃなく、彼らは彼らの価値観に従い >生きているし、それが正義だと思っているんでしょう。 結局、そうなんですよね。自分のやってることが正義だと思い込んでいるから、逆に修正がきかない。彼らの正義に基づいた行動が、各地域にどれだけ迷惑をかけ、人々の心を傷つけているかにも、思いが至らないのです。 >でも、あなたの正義が全員の正義じゃないという事は >念頭において配慮しながら発言してほしいものです。 そうですね。自分の正義が絶対の真理だと思い込んだ時点で、言論は「教条」になってしまいます。特に放射能の「教条」は、社会にとってものすごく有害です。某T教授は、それが分かっているのかな? (2011年06月23日 20時41分33秒)
ダイスポさん
>人々をビビらせて、それで売り上げが伸びれば大喜びなんだからもう気にすること無いですよ。 ま、最初から確信犯ですよね。人々の怒りと悲しみを煽って生活の糧を得ている、ある意味悲しい人たちです。 >ろくに調査もしないうちから「安全です」ってテレビで連呼してたから、その反動で疑心暗鬼になったという人が多いので、そういう不安を巧みに利用したなぁ マーケティングとしては、巧みですよね。 人間として恥ずかしいことだと思うから、私は真似しませんけど。 >正しい知識を仕入れて判断を誤らないようにせなアカンな、と思います。 それは私も思います。 煽り記事は要らないけど、首都圏のなかで、自分とこの線量が比較的高いのは事実なので、なおさら、地域の放射線についてよく知り、調べ、安全な暮らし方を追求していく必要があると思います。 (2011年06月23日 20時47分18秒)
大シマさん
>今回の情報リテラシー問題、投資や事業も同じだと思います。 まさに同じ構図ですよね。 放射線煽り記事、投資の世界でいえば、「日本の財政が今にも破綻する。危ない。今すぐ、海外の金融商品を買おう。」程度のレベルでしょうかね。 >チェルノブイリを持ち出す、知ったかぶりには、嫌気が差します。 激しく同意です。 (2011年06月23日 20時56分36秒)
取締られ役0123さん
>「人間は自分の過去の判断を正当化するために、あらゆる手段を尽くす。その誤りが証明されると、さらにそれに固執する」 そうですね。人間、過去の誤りを素直に認める、潔い勇気が必要だと思いますが、実際にはなかなか難しいのでしょう。 とはいえ自分にも、過去に固執する面が多少あるので、それには気をつけていこうと思います。 たとえばの話、「自分が保有する15物件ぐらい、いつでも手放して、ゼロから再出発する勇気」が必要だと感じています。 (2011年06月23日 21時02分22秒)
マニッシュさん
>「遠い安全圏に逃げて、放射能情報発信する某有名ブロガー」大賛成です。一番嫌なパターンの人間達。 そうですね。一番、お友達になりたくないタイプの人たちです。 (2011年06月23日 21時03分55秒)
『週間現代』は、今まで捏造記事や、あやふやな情報を記事にして、何回も裁判沙汰になり、ことごとく負けています。
いわくつきの週刊誌です。 これ以上、「週刊現代」があやふやな情報を書いたら、誰かが訴訟するかもしれないくらいです。 取りあえずお知らせまで。 一昨日の鈴木さんのお答え有難うございます。 私は、1~3までには入らないです。 細かく説明するとここではできませんが、菅政権では、原発のまともな収束もその地域の開発も、日本の未来の構築も出来ないということです。 日本が自滅する未来になるということです。 なぜなら、根本的に社会主義的思想だからです。 一億総貧乏になる政権です。 鈴木さんが活躍できるような未来になる、新しい政権を作ることです。 そのために1歩1歩頑張っているところです。 炎上は好みませんのでここいらで。。。。 (2011年06月24日 01時06分54秒)
恵美子777さん
>『週間現代』は、今まで捏造記事や、あやふやな情報を記事にして、何回も裁判沙汰になり、ことごとく負けています。 私思うに、週刊誌の世界って、今、ものすごくビジネスが厳しいんでしょうね。人口は増えないし、部数は減り続けているし・・・。 だからこそ、同紙の「放射能煽り」路線は、ビジネス的には「絶対逃せない魚」みたいなものなのでしょう。今のところ、部数稼げているようだし。 どれだけ批判されても、裁判起こされても、「部数・売上増」>「裁判費用」である限り、この方針を続けるんでしょうね。 すでに、俗悪ゴシップ&エロ記事で溢れる「英国の大衆紙Sun」レベルのクオリティまで堕ちたということでしょう。 >なぜなら、根本的に社会主義的思想だからです。 >一億総貧乏になる政権です。 >鈴木さんが活躍できるような未来になる、新しい政権を作ることです 了解しました。 もし、私にこの国の政治を任せていただけるなら、「1億総リッチ」になる道を目指します。 実際には、グローバル経済のなかで、1億人が足並みそろえてリッチになるのは無理だから、「裕福な人を、さらに豊かにして、国民全体を引っ張る」モデルです。 そして、かなりドラスティックに「国を開く」必要があります。マネーの流入、人(頭脳)の流入・・・きっと反発も大きいことでしょう。 おそらく、菅さんの方向性とは、大分違うと思います。 (2011年06月24日 11時12分24秒)
主張なさっていることはもっともかと思います。しかし、これは住民のことなど一切考えずに「安全」を吹聴する人達にも同じことが言えるのではないでしょうか?例えば以下のご主張などそのまま当てはまるかと。
QTE 彼らが、放射能に関して発する情報・論調は、基本的に、 「お前ら、放射能のことなんか、どうせ分からないだろ?どれだけ危険か、俺が教えてやる」といった、「上から目線」、「衆愚」のトーンに溢れています。 彼らに共通するのは、「放射能情報を発信して、それが地域や人々に及ぼした結果に対して、責任を一切負わない」、「その意識さえ、微塵もない」ことです。 UNQTE 問題は別の部分、つまり本当に責任を持って事態にあたらねばならない人達が機能不全、またはばっくれていることにあるのかと思います。 (2011年06月24日 22時44分58秒)
みどりさん
>これは住民のことなど一切考えずに「安全」を吹聴する人達にも同じことが言えるのではないでしょうか? >つまり本当に責任を持って事態にあたらねばならない人達が機能不全、 おっしゃる通りと思います。主に、政府当局の原発対応のことを、言っておられると思いますが、 東日本に住む当事者としていえば、たとえば5月とか6月とかの時点で、「実は3月11日にメルトダウンしていた」とか、「14日の放射能漏れはどの程度だった」とか、政府に言われても、何の対策も取れない。 だったら発生時点で、正直に公表してくれよな、と思う。実際は、知ってたのに公表しなかったのか、あるいは情報そのものを整理できなかったのか、分かりませんけど。 (2011年06月25日 07時51分11秒)
自分の判断で最大限の用心をする人を責める理由はありません。でも、被災地近辺の産物等を見るたび、雨が降るたび、風が吹くたびに"放射能が怖い"とか、しつこく連呼するいい歳した大人たちには悲しくなってきます。わざわざ不要に口に出さなくても、まわりの人も自分の判断で用心しています。
あなたのしていることは、被災地の風評被害を助長し、前向きに生きようとしている人を不快にし、復興の妨げにしかならない百害あって一利無しの重罪です。本当にやさしさのかけらも持たずに大人になってしまったのですね。本当に哀れです。 でも、何故か、メディアはこういう人たちだけの味方なんですよね。 (2011年06月30日 19時26分13秒)
アメリカと韓国の電気代の安さは特筆すべきだ。
石炭はコストの面でおそらく最も安い燃料である。 そのかわり大気汚染は最悪である。 アメリカでは10万人程度が毎年大気汚染で亡くなり、 その3割程度が石炭火力発電に起因しているといわれている。 中国では、炭鉱労働者が毎年数千人単位で死亡し、 石炭などの大気汚染で50万人程度が死亡するといわれている。中国の石炭は、21世紀の人類に突きつけられた、 極めて重大な人道的問題であるといわざるをえない。 (2011年07月03日 18時37分00秒)
ご自分のお子さんを海外に逃がした方がおっしゃっても説得力がないですよ。
(2011年07月31日 04時17分21秒)
ななみさん
>ご自分のお子さんを海外に逃がした方がおっしゃっても説得力がないですよ。 どう解釈しようと勝手ですが、 人の気持ちも知らないで、そんなことよく書けるなあ。 妻は病床の父親を、オーストラリアで介護しています。二人の子供も、当然連れていきました。長期戦になりそうです。原発事故以前から、決まっていたことです。 これ以上は書きません。議論しても馬鹿馬鹿しい。 (2011年07月31日 06時09分56秒) |